1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野地 尚 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50180740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 洋二 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70134038)
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Keywords | 梯子格子 / Sr_<14>Cu_<24>O_<41> / 単結晶 / フラックス法 / LaBaCaCu_3O_7 / F.Z法 |
Research Abstract |
二本足梯子格子(Ladder)を有するSr_<14>Cu_<24>O_<41>は、SrサイトをCa置換することによりキャリアを変化させうるスピンラダー系物質である。近年、この系において高圧下で超伝導が発見され諸物性が注目されていることから、我々は、フラックス法で単結晶を育成し、種々の物性測定を行った。他方、磁束ピンニングの観点から、LaBaCaCu_3O_7の組成を有する高温超伝導体に着目し、F.Z法による単結晶育成を試みた。 ・Sr_<14-x>Ca_xCu_<24>O_<41>単結晶 自作の管状縦型炉を用いて、NaClをフラックスとした徐冷法で育成を行った結果、x=0と6.8の単結晶を得ることに成功した。それらの単結晶の各結晶軸方向の電気抵抗率を測定した結果、両単結晶ともにρ_c(||Ladder)<ρ_a<ρ_bとなった。これは、擬一次元的な結晶構造に起因するものとして理解される。また、100K〜300Kでの電気抵抗率の異方性ρ_b/ρ_c、_a/ρ_cは、それぞれ30〜100、2〜6となった。熱電能の温度依存性は、x=6.8においてはほぼ一定値を示すが、x=0においては半導体的な振る舞いとなった。 ・LaBaCaCu_3O_7単結晶 購入した赤外線加熱単結晶製造装置を用いて育成を試みた。YBa_aCu_3O_7単結晶の育成手法に準じて、種々のソルベントを作製し育成を行った結果、Tc〜60Kの微小結晶を得ることに成功した。しかし、物性測定可能な単結晶は得られていないため、引き続き育成手法確立のため研究を行っている。
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Research Products
(1 results)