1997 Fiscal Year Annual Research Report
X線を用いた半導体表面の極微細構造の定量的評価法の開発
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09450016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅野 正隆 大阪大学, 工学部, 教授 (50029071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益子 洋治 三菱電機(株), ULSI開発研究所, グループマネージャ(
志村 考功 大阪大学, 工学部, 助手 (90252600)
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Keywords | X線回折 / CTR散乱 / マイクロデバイス / 極微細構造 / シリコン |
Research Abstract |
本年度は、高安定X線発生装置と回折計を組み合わせて、表面散乱測定に最適な光学系の検討を行った。比較的に単純な櫛状微細パターンをSi(001)ウエハ-上に作製し、用いる反射等を変えて表面散乱を測定し、光学系の基礎的な情報を得た。微細構造は、Si(001)表面上に、ライン幅0.8μm、高さ10μm、間隔4.5μm、ライン長6.5μm、ライン数47本となるように作製した。X線回折の測定条件は、ターゲットにCu、モノクロメータにGe220チャンネルカットモノクロメータ、受光部にGe220チャンネルカットアナライザーを用いた。測定は、113、111ブラッグ反射近傍について、2θ-ωスキャン及び逆格子に沿ったhklスキャンを行った。これらの測定には、自動測定が行えるように作製したプログラムを用い、測定の効率を上げた。113反射については、低角入射、高角入射の2条件で測定を行った。その結果、113反射の高角入射条件では、ブラッグ点まわりには微細構造に起因する散乱を観測することはできなかったが、低角入射条件では、0.8μmのラインの両側壁からの散乱波の干渉縞を観測することができた。この干渉の間隔よりライン幅を、その強度分布よりラインの側壁の荒さをナノメータスケールで見積もることができることがわかった。さらに111反射については、両壁面からの散乱波の干渉縞上にラインの周期に対応した強度変調を観測することに成功した。これからラインの間隔も見積もることができる。 また、2次元検出器であるイメージングプレートの読取装置の立ち上げを行い、さらに、得られた散乱強度データを解析するソフトの開発を進めた。
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[Publications] 志村考功 他: "シリコン熱酸化膜中のSiO_2結晶相" 日本放射光学会誌. 10巻3号. 36-298 (1997)
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[Publications] T.Shimura et al.: "Comment on "Observation of a Distributed Epitacxial Oxide in Thermally Grown SiO2 on Si (001)"" Phys.Rev.Lett.7(24). 4932-4932 (1997)