1998 Fiscal Year Annual Research Report
X線を用いた半導体表面の極微細構造の定量的評価法の開発
Project/Area Number |
09450016
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅野 正隆 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029071)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益子 洋治 三菱電機(株), ULSI開発研究所, グループマネージャ(
志村 考功 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90252600)
|
Keywords | X線回折 / CTR散乱 / マイクロデバイス / 極微細構造 / シリコン |
Research Abstract |
本年度は、サブミクロンオーダーの微細構造の作製と、その微細構造に起因した散乱の測定を行った。その結果、本研究で目的とする評価法は、実験室レベルのX線発生装置でも十分可能であり、また、ナノメートルのオーダーで評価が可能であることがわかった。また、結晶表面が酸化膜で覆われていても、試料を非破壊で評価できることがわかった。 リソグラフィ技術とKOHによるエッチングにより、Si(001)基盤上にV字状の断面を持つ溝のラインの微細パターンを作製した。溝幅は0.2〜5.0μm、溝と山の比は1:20〜1:1までの範囲で計64通りのパターンをそれぞれ1×0.2mm2の領域に作製した。溝の形状はAFMにより確認した。山の幅が0.3μm以下のパターンは隣り同士の溝がくっついており、また、溝の幅が3μm以上になるとそこの部分が平らで最後までエッチングが進んでいないことが確認された。X線面折の測定条件は、ターゲットにCu、モノクロメータにGe220チャンネルカットモノクロメータ、受光部にGe220チャンネルカットアナライザーを用いた。隣接する領域からの散乱を分離するため、入射側に0.1×1mm2、受光側に0.1×10mm2のスリットを用いた。測定は、111ブラッグ反射近傍について、2θ-ωスキャン及び逆格子に沿ったhklスキャンで行った。これらの測定には、自動測定が行えるように作製したプログラムを用い測定の効率を上げている。その結果、溝幅0.7μm等のラインについて外形効果による散乱を観測することができた。サテライトピークの間隔から周期長を、その強度分布よりV溝ラインの側壁の傾きを見積もることができた。また、測定結果を計算結果と比較することにより、側壁の粗さをナノメータオーダで見積もることができる。
|
-
[Publications] Takayoshi Shimura: "Effects of the Substrate Crystals upon the Structure of Thermal Oxide Layers on Si" Cryst.Res.Technol.33. 637-642 (1998)
-
[Publications] Takayoshi Shimura: "Ordered Structure in Buried Oxide Layers of SOI wafers" Jpn.J.Appl.Phys.(in press). (1999)
-
[Publications] Takayoshi Shimura: "Analysis of Ordered Structure of Buried Oxide Layers in SIMOX Wafers" Proceedings of 9th Int.Symp.on Silicon on Insulator Tech.and Dev.(in press). (1999)