1997 Fiscal Year Annual Research Report
偏極水素原子ビームの発生とスピン律速シリコン表面反応
Project/Area Number |
09450020
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
並木 章 九州工業大学, 工学部, 教授 (40126941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲永 征司 九州工業大学, 工学部, 助手 (30093959)
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Keywords | 偏極水素原子ビーム / 六重極電磁石 |
Research Abstract |
本研究は課題平成9年度追加採択されたものであり、その為、研究の開始時期が少し遅れた。申請の段階では、採択の可否に関係なく一定程度の準備を開始していたので、その延長として、物品の購入等を行った。申請段階では、水素原子のスピン偏極の為の六重極電磁石を主たる装置と挙げてあった。しかし、その後、所望の機能を有した六重極電磁石を同僚より借り受けたのでそれを改良して使うことにした。従って、今年度は、六重極電磁石をマウントするチャンバーの整備、及びその排気系(油拡散ポンプ)、真空計などを揃えた。六重極電磁石は大電流が必要であり、その為の電源を購入した。又、発生水素原子の計測には四重極質量分析計を用いることにし、その為の高圧電源を揃えた。更に、出力データの取り込み、解析用のパソコンを購入した。無偏極水素原子発生に関しては、現在、電子衝撃によりタングステン細管を加熱し、細管を通る水素分子の表面解離・H脱離を行うべくその機構を検討中である。 このようにして、短期間ではあったが、偏極水素原子発生と水素計測のハードはほぼ完備しつつある。現在、これを基礎に、平成10年度は、水素解離装置をいち早く完成し、偏極用6重極電磁石と結合し、システムとして完成させる。更に、生成した偏極水素原子線の計測を行う予定である。
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[Publications] Y.Takamine: "Angular distribution of HD produced in the abstraction reaction by inaident D atoms on the monohydrided Si(100)" Journal of Chemical Physics. 106(21). 8935-8937 (1997)
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[Publications] H.Doshita et.al.: "Dynamcal aspect of cl_2 reaction on Si Surfaces" Journal of Vacuum Science and Technolosy. A16(1). 265-269 (1998)