1998 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバの3次非線形効果を利用する光波長多重用光フィルター及び光源に関する研究
Project/Area Number |
09450026
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
今井 正明 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80002103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 洋 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (20151665)
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Keywords | 3次非線形光学効果 / 非線形ファイバカップラー / 波長選択結合特性 / SUPERCONTINUUM光源 / 光ソリトン断熱圧縮 / 光ファイバ分散制御 / 群速度分散 / 非線形屈折率 |
Research Abstract |
1. 2本のGeO_2ドープ単一モードファイバを使ってパーソナルコンピュータ制御熱融着延伸法でテーパ形ファイバカップラーを作製した。試作ファイバカップラーの挿入損失、分岐比等の線形結合特性を測定した後、フェムト秒チタン・サファイアレーザ光源を用いて、入射光パルスのパワー依存スイッチング特性や非線形結合特性を調べた。ファイバ中の3次非線形分極に基づく光カー効果は、その応答速度は1〜10フェムト秒と高速なため、50〜100フェムト秒の光パルス伝搬において非線形分極が瞬時に起こるという仮定が成り立つ。このため、光カー効果誘起屈折率変化によるカップラーの結合特性は非線形モード結合理論を用いて定常解析を行い、実験結果と比較した。波長0.8μm〜0.85μmの範囲においてピークパワー10KWまで変化させたときのスルーポート側の出射パワーは線形結合特性のものとは違うことが明らかになったが、カップラーパラメータ(結合長、最小クラッド半径)の見積誤差のため理論予測値とは異なる。更に、スイッチング特性も観測したが、光ファイバカップラーを伝搬するフェムト秒パルスの群速度分散を考慮しなければならないこどがわかっった。 2. ピークパワーが数ワット以上の高出力・超短パルスを光ファイバなどの非線形媒質に入射させると、出射パルスのスペクトルが白色化する現象はスーパーコンティニューム(SC)と呼ばれ、これまで光ファイバの分散制御技術の進展と共に様々な分散特性をもつ光ファイバが提案されてきた。ここでは、波長分散特性がフラットで且つ伝搬方向に沿って分散が減少するファイバ(分散フラット/減少ファイバ)を用いてSCスペクトル解析を行った。その計算機シミュレーションでは、高次分散効果(3、4、5次分散)、高次非線形効果(自己急峻化効果、誘導ラマン散乱効果)及び波長依存損失を考慮した。その結果、広帯域で平坦なスペクトル形状を得るために、(1)平坦な波長分散特性をもつ分散減少ファイバで、(2)その平坦性に優れ、(3)非線形項が増加するファイバ(例えばコア径減少ファイバ)が望ましく、又入射パルスの条件として(4)ソリトン次数(ピークパワー)を大きくすることによりSC発生効率が改善されることがわかった。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 野川謙太: "非線形光増幅ループミラー(NALM)を用いた全光スイッチングデバイス" 電子情報通信学会技術研究報告,OPE 98-4. 98・43. 19-24 (1998)
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[Publications] 今井正明: "非線形光ファイバカップラー(NLDC)の波長選択結合及びスイッチング特性" 電子情報通信学会技術研究報告,PS 98-11. 98・110. 13-18 (1998)
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[Publications] 曽根宏靖: "伝搬方向特性変化ファイバによるSUPERCONTINUUM発生およびパルス圧縮効果の数値解析" 電子情報通信学会技術研究報告,CS 98-50. 98・148. 13-18 (1998)
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[Publications] Masaaki Imai: "Wavelength selective coupling and switchingin a nonlinear fused-tapered coupler" Technical Digest of Third Optoelectronics and Communications Conference(OECC'98). 14P-54. 294-295 (1998)
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[Publications] Masaaki Imai: "A fused-tapered fiber coupler all-optical switch using femtosecond optical pulses" Proceedings of SPIE in Applications of Photonic Technology 3(ICAPT'98). 3491. 45-50 (1998)
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[Publications] 林 涛: "融着テーパ形光ファイバモード変換器の作製と実験及び数値解析" 電子情報通信学会技術研究報告,OFT 98-28. 98・265. 53-59 (1998)
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[Publications] 曽根宏靖: "波長依存損失と高次の分散及び非線形効果を考慮した分散フラット/減少ファイバによるSupercontinuum発生" 電子情報通信学会技術研究報告,OCS 98-72. 98・412. 31-36 (1998)
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[Publications] 河野健司: "分散フラット/減少ファイバによるSUPERCONTINUUM発生の数値解析" 1999年電子情報通信学会総合大会講演論文集,発表予定. B-13-6. (1999)
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[Publications] Masaaki Imai: "All-optical switching of femtosecond pulses in a nonlinear fused-tapered fiber coupler" IEICE Trans.Electronics,Joint Special Issue on Third Optoelectronics and Communications Conference. E82-C(掲載予定). (1999)