1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450034
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
三上 修 東海大学, 工学部, 教授 (30266366)
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Keywords | マイクロレンズ / 複眼レンズ / モアレ |
Research Abstract |
昆虫が持つ複眼をモデルにした超薄型の複眼レンズを使用し,2枚重ね合わせてレンズ位置と像形成位置を一致する新しい像形成システムを考案し,様々な条件での像形成の実験を行い,写し出される像の特徴について解析と検討を進めた。 今年度は、以下の項目について重点的に実験・理論的な検討を行った。 1.カメラ位置の変化について カメラを左に移動させると写し出される像は原点より下方に移動し,逆にカメラを右に移動させると写し出される像は上方に移動した。これについて計算解析を行った結果、観測眼に相当するピンホールの位置を右に移動した時は,出射された光は標準位置で求めた物体の座標よりも右に移動することが明らかになった。すなわち,本システムでは像が90度回転する機構のため、もと物体が同じ位置であれば,ピンホールの位置を右に移動した時に観測される像は上に上がることになる。 2.写し出される像の画質等について モアレレンズの径を大きくした場合,写し出される像の画質はレンズ径の大きさによって反比例することが確認された.したがって,モアレレンズのレンズ径を小さくした場合は写し出される像の画質は向上する.つまり、1ペアのレンズで写し出される像の1画素を細かくすることで画質は向上する。 以上のように、今までの像形成システムにはなかった興味深い特徴を確認した。このことから1組の光学レンズによって,1つの画像を形成するという古典的画像形成システムではなく,2次元配列された数10μm直径のマイクロレンズを多数組み合せることによって1つの画像を形成することが可能になった。
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Research Products
(1 results)