1999 Fiscal Year Annual Research Report
磁性形状記憶合金の電磁・熱・機械連成モデリングとアクチュエータ材料としての検討
Project/Area Number |
09450043
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高木 敏行 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20197065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 實 東北大学, 素材工学研究所, 講師 (30006043)
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
羅 雲 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (40302228)
裘 進浩 東北大学, 流体科学研究所, 講師 (60241585)
圓山 重直 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80173962)
|
Keywords | 磁性形状記憶合金 / 形状記憶合金 / ホイスラー合金 / マルテンサイト変態 / 強磁性 / X線回折 / 形状記憶効果 / 非科学量論 |
Research Abstract |
本研究では、温度や応力のみでなく第3の外部因子として磁場により変態を生じるNi-Mn-Ga系形状記憶合金を対象として、材料設計および材料評価という観点から、実験および理論的考察を行い、アクチュエータへ応用するための基礎的なデータを取得することを目的とする。今年度得られた成果を以下に示す. 1.バルク材については、添加元素による材料評価に加え、熱処理、加工技術について新しい方法を試み以下の成果を得た。 (1)従来のアーク溶解により作製したNi-Mn-Ga系合金を微細粉末に加工し、放電プラズマ焼結法を用いて試料加工した。このプロセスを加えることによって結晶粒径が微細化、材料強度が向上した。 (2)放電プラズマ焼結法で作製した試料について超音波パルスエコー法による動弾性率を測定した。従来のアーク溶解により得られた合金と比べて約4倍のヤング率を持つことを見いだした。 (3)これまで、多結晶Ni-Mn-Ga系合金の弾性定数の温度依存性は明らかにされていなかった。本研究では、-2090度の温度範囲を超音波パルスエコー法により連続的に測定し、構造相変態に伴ってヤング率が大きく変化することを明らかにした。 2.薄膜については,膜厚、急冷条件などを制御することによる特性向上技術を開発した. 結晶粒が大きくなる熱処理条件下で成膜した薄膜において、示差走査熱量計によって求めた構造相変態温度で熱弾性型の形状記憶効果が起こっていることを確認した。この現象は同じ条件下で作製された2つの異なる試料で確認され、特異な現象ではないことを明らかにした。 これらの成果によりMi-Mn-Ga系磁性形状記憶合金をアクチュエータ材料として用いるための重要な機械的特性である弾性定数を求めることが出来た。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Matsumoto M.,Takagi T. and Tani J.: "Magnetic properties of Ni_2+xMn_<1-x>Ga(shape memory alloy)"J. Magn. Soc. Japan. Vol.23 No1〜2. 626-627 (1999)
-
[Publications] Qiu J.,Takagi T.,and Tani J.: "Effect of Grinding Stress on the Phase Transformation of Ni_<2+x> Mn_<1-x> Ga Powder"Materials Transactions, JIM. Vol.40 No.4. 290-293 (1999)
-
[Publications] Qiu J.,Takagi T.,and Tani J.: "Phase Transformation of Ni_22MnGa Made by the Spark Plasma Sintering Method"Materials Transactions, JIM. Vol.40 No.5. 290-293 (1999)
-
[Publications] Matsumoto M.,T.Takagi T. and Tani J.: "Magnetic Property of Ni_2MnGa"J. Magn. Soc. Japan. Vol.23. 415-417 (1999)
-
[Publications] Matsumoto M.,Takagi T.and Tani J.: "Phase transformation of Heusler type Ni_<2+x>Mn_<1-x>(X=0-0.19)"Materials Science & Engineering A. Vol.273. 326-328 (1999)
-
[Publications] Matsumoto M.,Takagi T.and Tani J.: "Compressive Properties of Ni_2MnGa Produced by Spark Plasma Sintering"Materials Transactions, JIM. Vol.40 No.9. 863-866 (1999)