1997 Fiscal Year Annual Research Report
光通信用マイクロ非球面レンズ金型の超精密研削に関する研究
Project/Area Number |
09450055
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄司 克雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80005339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 浩文 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20282098)
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Keywords | レジンボンドダイヤモンド砥石 / マイクロ非球面 / 超精密研削 / 高速回転スピンドル / セラミックス材料 / 形状補正加工 / カップツルア |
Research Abstract |
現在,我が国において,光通信ネットワークの構築が急速に進められている.さらに光通信のマルチメディアへ応用を考えた場合,LDモジュール(光通信器機用デバイス)の一層の小型・軽量化が求められる.その際,光学レンズのマイクロ化が大きな課題となっている.光学レンズ系は,非球面化することによって単一素子化が可能であり,大幅な小型・軽量化が期待できる.しかし一方,球面なように幾何学的に単純な形状の場合は研磨による成形が可能であるが,マイクロ非球面の場合は研削に因らざるを得ない.そこで,本報告では砥石回転軸を工作物の回転軸に対して45°傾ける方式の超精密研削システムを開発し,微小な非球面形状の研削加工について可能性検証を行った. 初めに,最大回転数15×10^4rpmと高速回転の空気静圧軸受(東芝機械製ABC-20M)を搭載した同時2軸(X,Y)制御加工機を開発した.また,工作物の形状が微小な凹面であるため,従来の砥石を用いることができず,レジンボンドダイヤモンド製で直径0.8mmのマイクロ軸付き砥石を新たに試作して用いた.マイクロ砥石のツル-イングはカップ砥石を用いて行った.そして,マイクロ砥石の軌跡の計算はNewton-Raphson法を用いることにより精度の向上と計算時間の短縮を図った.さらに,加工後の形状精度を形状測定器により測定し,その測定データに基づいた形状補正を行うシステムを開発した. 以上述べた加工システムにより0.5〜0.8mmのSiC製非球面型の微小な非球面形状の試作を行った結果,0.1μmP-V以下の形状精度と0.03μmRmax以下の表面粗さが安定して得られることが明らかとなり,本システムの実用の可能性が示された.
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[Publications] H.Suzuki, K.Syoji et.al: "Precision Grinding of Asphrical Surface- Accuracy Improving by On-Machine Measurement -" Abrasive Technology. 7. 116-120 (1997)
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[Publications] H.Suzuki, K.Syoji et.al: "Precision Grinding of Asphrical Surface- Grinding of Axi-Symmetric Aspherical CVD-SiC Molding Die -" MM21. 7. 55-60 (1997)