1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450067
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中原 綱光 東京工業大学, 工学部, 教授 (80016625)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃園 聡 東京工業大学, 工学部, 助手 (70262300)
京極 啓史 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70153236)
|
Keywords | トライボロジー / 弾性変形 / 接触問題 / 混合潤滑 / 弾性流体潤滑 / 油圧機器 / すべり軸受 / 数値解析 |
Research Abstract |
本研究は,すべり軸受や油圧機器のピストン・シリンダ間などでみられる,摺動部の片当りによる変形部の接触問題について,実用的な混合潤滑特性の解析手法を確立するために,表面粗さを無視したときの高精度の大変形3次元弾性接触解析,表面粗さを考慮した微視的接触解析,および油膜圧力と弾性変形の相互作用の計算法,更に上記全てを連立させた場合の計算の収束性の改良法を見出すことを目的として行われた. まず,表面粗さを無視したときの高精度の大変形3次元弾性接触解析を有限要素法を用いて行い,計算に必要なメッシュの大きさの検討をおこなった.その結果,接触部分のメッシュの大きさは接触部分の局所的な曲率に強く依存していることがわかった. つぎに,大変形した表面の形状を精度良く求め,潤滑面のすきまを効率的に求めるための数学的モデルとして,有限要素法で計算された変形量から導いた影響係数を用いることとし,この計算法を基にした3次元弾性接触の数値シミュレーションを試みた. 次に,表面粗さを考慮した接触解析については,研究代表者らが従来行ってきた,弾性変形と表面粗さ,固体の表面接触,接触部・流体潤滑部の摩擦を考慮した混合潤滑解析理論を元に,数値シミュレーションモデルを構築し,大変形シミュレーションと組み合わせることを試みた. 数値解析の妥当性を検証するために,モデル実験装置を用いた変形や摩擦力の測定法を行う予定であるが,本年度は測定法の検討を行い,本実験装置の仕様策定を開始した. 変形量の計測としては,静電容量法によるすき間計測とモアレ縞や光学変位計を用いた形状測定について検討したが,現状では十分な成果があがっておらず,次年度引き続き検討を行う課題として残された.
|