1997 Fiscal Year Annual Research Report
油の流れの局所的微小温度分布のレーザー干渉計測法の開発
Project/Area Number |
09450078
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鷲尾 誠一 岡山大学, 工学部, 教授 (20026222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 篤正 岡山大学, 工学部, 助教授 (60174918)
高橋 智 岡山大学, 工学部, 助手 (20236277)
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Keywords | 油 / 熱伝導率 / 熱拡散率 / 非定常細線加熱法 / 光干渉 / 屈折率 / 温度 |
Research Abstract |
(1)非定常細線法による油の熱伝導率,熱拡散率の測定を行うための実験装置の製作,及び実験を行った.これまでこの測定では,温度変化が定常状態になった時の傾きから熱伝導率を求めるのが一般的であったが,今回,測定を開始した瞬間からの温度変化までも計算できるよう,ラプラスの数値逆変換法を用いて解析を行った.その結果,測定値全体にわたって理論計算値はよく一致し,これから熱拡散率を求めることに成功した.この方法をベンゼンを用いて確認するとともに,油の熱拡散率を求め,温度に対する傾向を得た. (2)非定常細線法においては,白金の温度変化に伴い周囲の液体の屈折率が変化する.この屈折率の変化から液体の温度を求めようと,レーザの屈折角の測定,及びマッハツェンダー干渉測定を行う準備を進めている. (3)温度差を与えた2平行平板間に流れる油の温度分布を測定するための装置の製作を行った.この装置は,熱電対を操作することによって平板間の温度分布を測定でき,また側面に窓をつけているため,光干渉測定による温度測定が可能である.またLDVによる流速分布も測定できる. (4)温度場のある流れの数値シミュレーションを行い,温度差のある2平行平板間の温度,流速分布を計算した.その結果,温度・流速変化が定常的となるためには長い管路が必要であることがわかった. (5)油の屈折率を測定し,温度上昇に対して屈折率が減少する結果を得た.また,二酸化炭素を溶解させた油の屈折率を測定し,溶解気体によって液体の屈折率が変化することを調べた.
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