1999 Fiscal Year Annual Research Report
超音速流れの衝撃波に起因する流体騒音の発生機構の解明とその低減法に関する研究
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09450080
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松尾 一泰 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30037759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半田 太郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (30284566)
宮里 義昭 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30253537)
青木 俊之 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (20150922)
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Keywords | 衝撃波 / 超音速流れ / 流体騒音 / 超音速噴流 / 超音速ノズル |
Research Abstract |
本年度の研究により得られた成果はつぎのとおりである. 1.昨年度の研究において超音速ノズルと超音速ディフューザ内に発生する衝撃波の振動による壁面静圧変動と外へ放出される騒音との間に強い相関が認められた.これらの成果に基づき,衝撃波足下で境界層がはく離する場合とはく離しない場合について詳細な実験を行った.その結果,境界層と干渉した衝撃波の下流の流れが不安定となり,下流のある位置において壁面静圧変動の根二乗平均値が最大となること,この位置から擾乱が発生し上下流へ伝播することが確認された. 2.前項で述べた衝撃波の下流で発生し上流への伝播する擾乱を衝撃波の振動が誘起しており,衝撃波を揺らす擾乱の発生源を特定することが出来た.この成果に基づき,衝撃波の自励振動流れモデルを構築した.このモデルによれば,境界層のはく離の有無によらず,衝撃波は同じメカニズムによって振動する. 3.超音速ノズルと超音速ディフューザ内に発生する垂直衝撃波に,衝撃波の下流から伝播してくる擾乱が作用するときの衝撃波の応答を解析的に調べた.その結果,擾乱としてすべての周波数に対してパワースペクトル密度が等しい白色擾乱を考えても,衝撃波は特定の周波数をピーク周波数とする振動を行い,計算で求めたピーク周波数は実験結果とよく一致することが分かった. 4.超音速ノズルから噴出する超音速噴流中の流れの乱れを詳細に測定し,層流噴流から乱流噴流への遷移とレイノルズ数の関係,遷移に伴う噴流のポテンシャルコア長さの変化を明らかにした.また,超音速ノズルの出口マッハ数が一定の場合,適正膨張噴流の騒音が最も小さく,不足膨張の程度が大きいほど騒音レベルが増加することなどが明らかになった.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 樫谷 賢士: "軸対称ノズルからの適正膨張超音速層流噴流の構造"日本機会学会論文集. 63・616. 3905-3912 (1999)
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[Publications] Masashi kashitani: "Numerical and experimental investigations of supersonic jets from cootblower nozzles"JSME International Joumal. 41・2. 375-380 (1998)
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[Publications] 片野田 洋: "軸対称超音速自由噴流の数値シュミレーション"九州大学総合理工学研究科報告. 20・1. 13-18 (1998)
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[Publications] Taro Handa: "Fine structure on shock oscillation in supersonic nozzle"Proc,of 4th KESM-JSME Fiuid Eng,Conf.. 445-448 (1998)
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[Publications] 則松 康文: "スートブロア用超音速ノズル噴流の可視化計測とピトー圧分布"九州大学総合理工学研究科報告. 21・3. 289-294 (1999)