1997 Fiscal Year Annual Research Report
空力騒音の発生に及ぼす物体境界層の影響と制御法の研究
Project/Area Number |
09450084
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
藤田 肇 日本大学, 理工学部, 教授 (40251673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 明朗 鉄道総合技術研究所, 基礎研究部, 主任研究員
善田 康雄 鉄道総合技術研究所, 環境防災技術開発推進部, 主任技師
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Keywords | 空力騒音 / エオルス音 / 円柱回りの流れ / 圧力変動 / カルマン渦 |
Research Abstract |
1.多点圧力変動計測・解析システムの開発 超小型センサー(Knowles EM-3068 補聴器用マイクロホン)を,1辺20mmの正方形角柱及び直径20mmの円柱に組込み,モデル表面の微小圧力変動を19点同時計測し,多点圧力変動信号と,空力騒音信号をデータ収録装置によりディジタル信号化し,パーソナルコンピューターを用いてこれら信号の相関解析を含む多変量解析を行うシステムを開発した. 2.二次元小型モデルによる実験 日本大学の小型低騒音風洞に於て,上記で開発したシステムを用いて,角柱及び円柱表面の圧力変動と発生空力騒音を計測・解析し,圧力変動から発生する空力騒音の予測を行い,実測された騒音と比較して良く一致する結果を得た.角柱については,仰角の変化の影響を,円柱については流れに対する傾斜角の影響についての定量的なデータを得,将来空力騒音のデータベースを構築する基礎を築いた. 3.大型モデル対応風洞測定部の開発 実験摘要レイノルズ数範囲を拡大するために,鉄道総合技術研究所の大型低騒音風洞を用いて行うモデル実験のための風洞測定部を開発した.最大風速400km/hに対応するために,モデル支持部の強度,剛性などを数値ミュレーションにより検討し,最大風速に耐えられる測定部を開発した. 4.大型モデルによる予備実験 直径267mm,長さ3mの円柱に圧力センサー(Kulite XT-190)を30個内蔵し,円柱表面の平均及び変動圧力と発生した空力騒音を,レイノルズ数Re=2.5x10^5〜2x10^6の範囲にわたって計測・解析を行うための予備実験を行った.円柱周りの境界層が,層流剥離から遷移状態に移り,乱流剥離になる状態の実験を行うことができる見通しを得た.
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