1997 Fiscal Year Annual Research Report
ラジカル注入による体積的着火の促進と高速燃焼の安定化
Project/Area Number |
09450090
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉川 典彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60135423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 裕之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50273272)
LEBLANC Jose 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30283419)
遠藤 琢磨 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90232991)
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Keywords | ラジカル / 分光 / 着火 / 燃焼 |
Research Abstract |
本年度は,以下の項目について研究を進めた. (1)静止混合気体着火過程のシミュレーション メタン-空気混合気中にOH, O, H等のラジカルを注入した場合,混合気を高温にした場合,又高温・ラジカル注入の場合について,0次元の反応シミュレーションプログラムを開発し,主要な素反応経路を見つけ,ラジカルと温度上昇の影響を調べた.又,平面・線・球対称1次元反応流れ場のプログラムを開発し,ラジカルや温度が不均一に分布する場での火炎の形成と伝播過程を計算した.通常の点着火から火炎が伝播する過程と,顕著な火炎伝播が起きずに場全体が体積的に着火する過程について,どの様な条件が二つの場合を分けるかを追求している.又,現象の本質を明らかにするために,より単純O_3-O_2反応系についても,計算プログラムを作成し,計算を始めた.現在,解析を継続している. (2)レーザー計測法の開発 新規に購入したCCDカメラシステムの立ち上げを行い,OHラジカルのレーザー誘起蛍光平面画像をCCDカメラで計測する実験を開始した.エキシア・色素レーザー光をBBO結晶に導き,308nmの倍波を発振させることができた.現在,レーザーシートを作り,火炎中のOHラジカルの蛍光画像を測定する実験を進めている.又,レーリー散乱による濃度場の計測を行い,CCDカメラの各ピクセルの感度補正を得た. (3)着火実験 ArFエキシマレーザーの193nmを燃料-酸素混合気に照射して,酸素分子の光分解から酸素原子ラジカルを作り,着火を起こす実験を開始した.
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