1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450094
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 猛宏 九州大学, 工学部, 教授 (20037740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 邦明 川崎製鉄(株), 技術研究所, 主任研究員
久保田 裕巳 九州大学, 工学部, 助手 (10117103)
田中 克典 九州大学, 工学部, 助手 (40037833)
高田 保之 九州大学, 工学部, 助教授 (70171444)
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Keywords | 蒸気爆発 / 水アトマイズ法 / 金属粉末 / 相変化 / 細粒化 |
Research Abstract |
本研究では,蒸気爆発が定常的に発生する状態の水アトマイズ法を実現し,数10〜数100μmの大きさの金属粒子を得ることを目的とする. 本年度は,鉄換算で50g,最大温度1700℃までの鉄系試料を溶解可能な水アトマイズ法による粉末製造実験装置を製作した.金属試料の加熱溶解には,現有の誘導加熱用高周波電源を用いた.粉末製造試験装置本体,高圧水循環系を作成し,予備実験を行った. まず,細粒化のパラメータとなるノズル形状・噴射角度,水温等を変化させて様々の粉末の製造実験を行った.水噴流を形成するノズルには,直線的に噴出する直射ノズルと末広がりの形状に噴出するフラットノズルの2種類のノズルを用いた.各々のノズルを4本設置し,噴出した水を一点に集中させ焦点を作り,その焦点に溶融した鉄を落下させた.実験では水温を0〜80℃,水と鉄の接触する角度を30°〜60°まで変化させながら,生成される鉄粉の形状,粒径や歩留まりに及ぼす効果を調べた. 現時点では噴射角度は60°の方が歩留まりがよい.水温の効果については,まだ断定できるほどの実験データが蓄積していない.本実験装置の水の流速は,現在製鉄所で運転しているものと比較して低いものの,次年度は石英ガラス管ノズルを使うことにより,水噴流の焦点に溶融鉄を落下させ,確実に細粒化させることを試みる予定である.現在,本実験装置で作成可能な鉄粉の平均粒径は200μm程度であり,今後は100μm以下の粉末を多量に製造することを目指す.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Ito,Y.Takata,H.Shirakawa,Y.Kawagoe,T.Okashiro,T.Aoki: "Thermal Interaction between Molten Metal and Water" Proceedings of the International Seminar on Vapor Explosions and Explosive Eruptions. 83-84 (1997)