1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450094
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊藤 猛宏 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20037740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 裕巳 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10117103)
田中 克典 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40037833)
高田 保之 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70171444)
小倉 邦明 川崎製鉄株式会社, 技術研究所, 主任研究員
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Keywords | 蒸気爆発 / 水アトマイズ法 / 金属粉末 / 相変化 / 細粒化 / 酸化亜鉛 |
Research Abstract |
本年度は,酸化亜鉛粉末の製造予備実験を中心に行なった.酸化亜鉛は金属亜鉛を蒸発させて酸化させることにより製造するが,通常の製造法では外部熱源による加熱が必要である.しかしながら,熱力学的検討から生成した酸化亜鉛粉末から熱回収を行なえば,自力燃焼が可能である.自立燃焼可能な粉末製造プロセスの開発に向けて,予備実験装置を製作し,実験を行なった.中心部には亜鉛溜を設け,蒸発した亜鉛を炉の底部に導き酸化反応を行なわせる.この反応熱は亜鉛溜と供給される空気へ熱回収される.亜鉛溜には酸化を防ぐためにアルゴンガスが供給される.予備実験装置には,熱損失を補償するために,外側にヒータを巻き付けてある.このヒータの入力を0〜1100Wの間で変化させ,装置内各部の温度をモニターしながら,酸化亜鉛の生成が持続するかどうかを調べた.空気流量10L/min,アルゴン流量5L/min,ヒータ入力1100Wにおいて持続時間15分を達成した.顕微鏡写真観察によると,本研究で製造された酸化亜鉛粉末は市販のものに比べてサイズが大きい. その後も反応装置の改良を進め,現時点では反応熱280W程度の反応熱を回収することができた.この装置を実機規模にすれば,熱損失は相対的に減少することが期待される.現時点では自力燃焼するまでに至っていないが,ある程度の量の酸化亜鉛粉末を製造することができた.
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