1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450111
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
窪野 隆能 静岡大学, 工学部, 教授 (80005470)
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Keywords | 電磁継電器 / リレー / 電気接点 / ロッキング / 転移突起 / 接触面損傷面 / スチッキング / 開離不良 |
Research Abstract |
2個の小型継電器に搭載した電気接点の2対と30V直流電源と3Ω抵抗とを直列に接続し、1つ継電器の電気接点対を閉成責務動作させ、他継電器の電気接点対を開離責務動作させる。10万回の開閉動作中に、動作毎に接触抵抗・アーク継続時間・エネルギー・温度などを自作測定装置で測定し、1000回動作毎に電気接点対の間隙を撮影している。試料電気接点の材料はAg/CdO12wt%(従来評価が優良である)、Ag/SnO_212wt%(Cdレスの環境対策)、Ag/Sn9.5wt%(Ag/SnO_212wt%と同量Snを含む)、Pdの4種類である。 Ag/CdO材料、Ag/SnO_2材料、Pd材料の電気接点においては、閉成責務動作電気接点対では動作回数(及び積算アーク継続時間)の増加と供に大きな突起が陰極面上にでき、Ag/SnO_2電気接点対ではその大きな突起が数万回毎に崩壊した。Ag/CdO電気接点対とPd電気接点対では、ロッキング力が主であると考えられるスチッキングが発生したが、Ag/SnO_2電気接点対ではスチッキングが発生しなかった。それに対して、Ag/Sn9.5wt%電気接点対においては数千回の閉成責務動作でスチッキングが発生した。そのスチッキング発生の原因は、アーク継続時間や接触抵抗値から判断して、溶着力が主である場合、ロッキング力が主である場合、それら両者の複合力が主である場合などの事例があった。
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[Publications] 窪野隆能、守永和史: "制御継電器の電気接点損傷に関する数値評価研究、(その9)Ag/SnO_212wt%電気接点対での転移突起の高さ"電子情報通信学会1998年総合大会講演論文集エレクトロニクス2. C-5-5. 5 (1999)
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[Publications] 秋山健司、窪野隆能: "制御継電器の電気接点損傷に関する数値評価研究、(その10)直流回路での閉成責務動作Ag/Sn9.5wt%接点対での損傷観察"電気学会開閉保護・高電圧合同研究会. SP-99-60. 43-48 (1999)
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[Publications] 窪野隆能、大村知宏、小林智: "さい断電流値の理論的予測-安定真空アークの最小電流値-"電気学会開閉保護・高電圧合同研究会. SP-99-61. 49-54 (1999)
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[Publications] M.Takeuchi,T.Kubono: "A spectroscopic detecting system for measureing the temperature distribution of silver breaking arc using a CCD color camera"IEEE Trans.Instrumentation and Measurement. vol.48,no.3. 678-683 (1999)
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[Publications] M.Takeuchi,T.Kubono: "Spectroscopic determination of temperature and metal-vopor for copper breaking arc by using a CCD color camera and an additional filter"Proceerings the International Conference on Electrical Contacts,Electromechanical Components and Their Applications Nagoya,Japan,July 19-24,1999. 147-156 (1999)
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[Publications] R.Miyano,H.Suzuki,T.Kubono: "Spectroscopic temperature measurements of breaking arc at palladium contacts mounted on a miniature relay"Proceerings the International Conference on Electrical Contacts,Electromechanical Components and Their Applications Nagoya,Japan,July 19-24,1999. 19-24 (1999)
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[Publications] 窪野隆能、向井大輔: "制御継電器の電気接点損傷に関する数値評価研究、(その14)AC3級試験とAC4級試験での開閉時電気的特性"電子情報通信学会 信学技報、機構デバイス研究会. EMD99-74. 25-28 (1999)