1998 Fiscal Year Annual Research Report
2D-DFTの1D-DFTへの等価変換理論を応用したアレーアンテナBFNの設計
Project/Area Number |
09450153
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
稲垣 直樹 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30016464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊間 信良 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40195219)
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Keywords | 1D-DFT / 2D-DFT / 標本化定理 / マルチビームアレー / BFN / シェルトンの方法 / ダイバーシチアンテナ / マイクロストリップアンテナ |
Research Abstract |
2D-DFTのID-DFTへの等価変換理論を中心とする理論的研究により,次の成果を得た. 1. 同時標本化という新しい概念に基づく2D-DFTのID-DFTへの等価変換理論を,アレーアンテナの給電回路に応用し,マルチビームアレーアンテナのビーム形成回路(Beam Forming Network:BFN)の新しい設計理論を開発した. 2. 平面マルチビームアレーを線状マルチビームアレー用のBFNにより給電する方法として,Sheltonによる方法があったが,これに数学的な基礎を与えた. 3. 経験に基づいて行われて来た従来のBFNの設計に対して,理論面からの支援が可能となった. 4. 設計されたアレーアンテナをアダプティブアレーに応用したときの,素子間結合の影響について,ICT理論を適用して明らかとした. 5. 素子アンテナとしての円筒状アンテナの忠実なモデル化に基づく数値解析の方法を提案し,その有用性を示した. 6. 光を用いるBFNが提案されている.これは幾何光学に基づいて設計できるもので周波数帯域は非常に広い.この種のBFNの設計に本理論が適用できることを示した. 実験的研究により次の成果を得た. 1. 製作したアレーを指向性ダイバーシチアンテナとして用いた際の室内無線LANの実験を行い,ダイバーシチ受信によるBER特性の改善度を知ることができた. 2. 小型,薄型,軽量の特徴を有し,携帯機のアンテナとして有望なマイクロストリップアンテナは本質的に狭帯域特性をもつ.広帯域化の研究を行い,対数周期型にすることにより,単体の帯域を数十倍に広げることができた.
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[Publications] N.Kikuma: "Correlation-Constrained CMA Adaptive Array Using Cyclostationary Signal Properties" Proc.IEEE Aps Intil Symposium. 1. 376-379 (1998)
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[Publications] Di Wu: "Hallen Type Integral Equation Analysis of Cylindrical Antenna with Finite Gap Excitation" KJJC-AP/EMC/EMT'98 Proceedings. 1. 41-44 (1998)
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[Publications] I.Aoki: "Application of Improved circuit Theory to Corner Reflector Antenna Analysis" KJJC-AP/EMC/EMT'98 Proceedings. 1. 45-48 (1998)
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[Publications] 尾関英克: "近接素子配列形準対数周期マイクロストリップアンテナ" 電気学会論文誌C. 119-C・1. 51-56 (1999)
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[Publications] 紀平: "信号の周期定常性を利用した相関拘束付きCMAアダプティブアレー" 電子通信学会論文誌. J82-B・2. 251-259 (1999)
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[Publications] 呉 迪: "有限間隙励振円筒状アンテナの忠実なモデル化に基づく数値解析" 電子情報通信学会論文誌. J82-B・4(印刷中). (1999)