1998 Fiscal Year Annual Research Report
疑似ステレオ法を用いた視覚サーボによる遠隔操作の研究
Project/Area Number |
09450165
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
出口 光一郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30107544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本谷 秀堅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60282688)
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Keywords | ロボット制御 / 画像認識 / 視覚サーボ / ステレオ / 能動視覚 / 動画像処理 / 遠隔制御 / 仮想現実感 |
Research Abstract |
本研究では、遠隔地で(あるいは時間を隔てて)ある対象の動きをとらえた動画像をもとに、同じ形状の対象に同じ動きを再現させるべく,研究代表者らが提案している「擬似ステレオ」という概念を導入して、視覚サーボによる制御を行う手法を開発する。 本研究の目的は、この原理に基づく遠隔操作のシステムを構築し、理論を検証してその有効性を確認するとともに、実験システムを構築して、実用化の課題を明らかにし、それらの解決を図るものである。 このため、第一年度は、実験環境を整備し、模型を用いて基礎データを収集し、また、具体的な応用に向けての問題の整理と研究計画の充実化をはかった。 これを受け、第二年度の本年度は以下のような研究を実施した。 (1) 9年度の研究結果を基礎とした、視覚サーボによるロボットハンドとXY-ステージを用いた遠隔制御の基本プログラムを構成した。 (2) 遠隔制御のための画像伝送のためのネットワーク、その上での制御パケットの構成について検討し、プロトタイプの小規模ネットワークを構成して、実験を行った。 (3) より広範な視覚の利用によるロボットの経路計画などの制御原理を考察し、運動の自由度、環境条件を拡張した実験システムによって、有効性を検証する実験を行った。 (4) 実環境の認識と、行動の制御の基本原理としての視覚系の利用の有効性を検証し、画像処理から一体となった遠隔制御システムをワークステーション上に構築し、実用化を計るための、基本設計を行った。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 柳井啓司,出口光一郎: "マルチエージェントによる多様な画像に対応した物体認識システムの一構成法" 情報処理学会論文誌. 39-2. 170-177 (1998)
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[Publications] 岡谷貴之,出口光一郎: "複数の画像間の陰影差に基づく曲画のガウス曲率の符号の決定" 情報処理学会論文誌. 39-6. 1965-1972 (1998)
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[Publications] 清水郁子,出口光一郎: "位置関係が未知の複数視点からの距離画像の重ね合わせ手法" 計測自動制御学会 論文集. 34-7. 807-813 (1998)
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[Publications] 出口光一郎: "多視点からの透視投影画像の因子分解による3次元形状復元" 計測自動制御学会 論文集. 34-10. 1321-1328 (1998)
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[Publications] Koichiro Deguchi: "Factorization Method for Structure from Perspective Multi-View Images" IEICE Trans.on IS. E81-D-11. 1281-1289 (1998)
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[Publications] 本谷秀堅,出口光一郎: "濃淡画像の多重解像度解析に基づく図形に固有な形状および大きさ" 情報処理学会論文誌. 39-11. 3018-3026 (1998)
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[Publications] 電子情報通信学会 編(共著): "電子情報通信ハンドブック" オーム社, 1339 (1998)
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[Publications] H.Heijmans et al.編(共著): "Mathematical Morphology and its Applications to Image and Signal Processing" Kluwer Academic Publishers, 442 (1998)