1997 Fiscal Year Annual Research Report
震災時の水道水供給に対する配水ブロック化の効果に関する研究
Project/Area Number |
09450197
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
住友 恒 京都大学, 工学研究科, 教授 (20026040)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 禎彦 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10184657)
|
Keywords | 配水管網 / 配水ブロック化 / 阪神・淡路大震災 / 管網計算 / ライフライン |
Research Abstract |
今後、上水道のライフラインとしての機能を向上させていくためには、配水管網を再構築していくことが残された課題である。本研究は,阪神・淡路大震災によって大きな被害を被った神戸市を対象とし、震災後の水道水の供給に対して配水ブロック化が持ちうる効果を定量化することを目的としている。本年度の主たる成果を以下に記す。 まず、神戸市の全ての配水管網に関するデータを入力した。ついで節点エネルギー位法による管網計算を行い、入手できるデータを用いて計算結果を検証した。 ついで、震災が発生し実際に破損した管路に関するデータを計算機上に整備した。水圧不足時における可能とりだし水量、水圧と漏水量との関係を用いて、給水不足量を求め、断水区域を推定した。計算結果は通水率(=通水人口/人口、%)として集計し、実際の復旧過程が再現できているかをチェックした。 これらをもとに、配水区域のブロック化を行い,その効果を評価した。評価指標としては、以下の3つを用いた。(1)初期の断水率(%)、(2)復旧の速度(戸/人・日)、(3)被害強度(震災後の神戸市指針において目標とされた供給水量に対する不足率×日数,%・日)。その結果、ブロック化によって全体の被害が顕著に低減した地域がある一方で、バックアップ配水能力が小さいと考えられる地域ではその効果が認められない地域もあった。また、断水被害の低減化と復旧過程での公平生を確保する復旧方法についての検討も行った。
|
Research Products
(2 results)