1997 Fiscal Year Annual Research Report
耐震要素と半剛接合とを併用したロバスト鉄骨架構の地震応答実験
Project/Area Number |
09450200
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋脇 興助 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40092233)
林 暁光 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30262124)
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Keywords | 半剛接架構 / 耐震ダンパー / 地震応答 / 載荷実験 / 復元力履歴 |
Research Abstract |
本研究は耐震要素と半剛接架構とを組み合わせた鉄骨架構の耐震性能に関して、部分構造オンライン地震応答実験ならびに弾塑性地震応答解析を行い、この種の架構のわが国の地震環境における適用性を検討し、合理的耐震設計の方法を提案することを目的とする。中小地震に対する使用性の確保や、大地震の第1撃に対しては、筋かいや履歴ダンパー等の耐震要素に期待し、予想外の地震入力、予想外の耐震要素の不具合に対して、フェイルセーフとして周辺半剛接架構を用意する。周辺架構では、半剛接合部に地震入力エネルギーを吸収させて接合部近傍の破断による倒壊を防止し、耐震架構としてのロバスト性を確保する。本年度では、半剛接ディテ-ルとしてスプリットティーおよびクリップアングルの2種類を対象として、半剛接合部を含むH形断面梁の試験体を製作した。耐震要素としては、対になった仮想筋かいおよび仮想パネル型ダンパーを対象として選定し、半剛接架構の部分構造モデルに加えて全体構造を構成した。実験ではまず半剛接合された梁の試験体に対して、単調載荷および繰返し載荷実験を行い、強度・剛性ならびに履歴性状の特性を既往の実験結果と比べながら検討した。それから静的実験の結果を踏まえ、次年度に予定されている地震応答実験の対象である耐震要素付き半剛接架構のモデルパラメータを解析的に検討した。
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[Publications] 大井兼一, 林暁光, 嶋脇興助, 扶正宇: "半剛接架構の地震時挙動に及ぼす耐震要素による付加軸力変動の影響" 生産研究. Vol.49 No.11. 55-58 (1997)
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[Publications] 林暁光, 大井兼一, 高梨晃一, 嶋脇興助, 扶正宇: "軸力変動を受ける半剛接接合挙動の骨組地震応答に及ぼす影響" 構造工学論文集. Vol.44B. (1998)
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[Publications] K.Ohi, X.G.Lin, A.Nishida, S.Lee, K.Tanaka: "Vibration Tests on a 3-story Steel Building Model with Low-yield-point Steel Dampers" Proceedings of the Second International Conference on Behaviour of Steel Structures in Seismic Areas. 752-759 (1997)
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[Publications] K.Ohi, X.G.Lin: "Pseudo-dynamic Tests and Analysis on Semi-rigidly Jointed Steel Frames" Proceedings of the 5^<th> International Colloquium on Stability and Ductility of Steel Structures. 1109-1114 (1997)