一般建築物における地盤を考慮した動的振動モデルに関する研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09450201
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 神田 順 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80134477)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岩崎 良二 東京大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60011160) ; 高田 毅士 東京大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10302762)
• Keywords: 建物-地盤連成系 / 等価一質点系 / 伝達関数 / 同定 / 減衰定数 / 常時微動測定

Research Abstract

本年度は、本研究の最終年度にあたり、既存建物の常時微動測定結果から、建物-地盤連成系の建物自体の剛性、減衰定数、地盤のロッキングの剛性および減衰定数の同定を中心に進めた。
先ず、昨年度提案した建物-地盤連成系の伝達関数から各パラメータを同定する手法について、伝達関数のピーク周波数を満足する条件を付加した場合の改良を試みた。その結果、多少の改善はあったが、基本的には、昨年度提案の同定手法で充分であることを確認した。次に、地盤の建物への影響をみるため、低層建物の常時微動測定を実施し、建物-地盤連成系の建物自体の剛性、減衰定数、地盤のロッキングの剛性および減衰定数の同定を行い、常時微動測定結果による各伝達関数が図を見る限りは解析しにくいほどあばれているにもかかわらず、提案した同定手法によると各パラメータが安定して推定され、それらが従来の研究結果と矛盾しないものとなった。
最後に、この3年間で行った研究について総括し、報告書として整理する。