1998 Fiscal Year Annual Research Report
高速多軸繰返し応力を受けるコンクリートの構成則および変形解析方法に関する研究
Project/Area Number |
09450204
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷川 恭雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70023182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑中 重光 三重大学, 工学部, 教授 (00183088)
黒川 善幸 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50242839)
森 博嗣 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80157867)
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Keywords | 破壊解析 / 構成則 / 粘弾塑性サスペンション要素法 / 摩擦降伏 / 繰返し載荷 / 大変形解析 / 塑性 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、高速多軸繰返し応力を受けるコンクリートの変形・破壊性状について実験的に検討するとともに、粘弾塑性モデルを用いた汎用的な解析手法を提案することにある。実験的なアプローチとしては、繰返し応力条件下での高速載荷実験を行った。また、解析的なアプローチとしては、粘弾塑性サスペンション要素法を用い、従来の弾塑性理論では取り扱うことのできなかった、粘性を考慮に入れたモデルによる数値解析を行った。 平成10年度は、以下の項目について研究を行った。 1. コンクリートの応力-ひずみ曲線のおよび検証実験(谷川・黒川) 平成9年度の成果より、コンクリート円柱供試体の破壊挙動のシミュレーションを行い、載荷速度、供試体の形状および寸法、粗骨材の位置のバラツキなどの要因が、高速載荷時の破壊過程や応力-ひずみ曲線に与える影響について検討した。 2. 多軸応力のコンクリートの変形挙動の解析および検証実験(谷川・畑中) 接合部や帯筋内のコアコンクリートの変形・破壊挙動を再現するため、多軸応力下の高速繰返し載荷実験を行う。また、コンファインドコンクリートについても、帯筋の横拘束効果を考慮した実験を行った。 3. 解析手法の拡張(森・黒川) 1.の漸増載荷時のシミュレーションによって入力パラメータを定量化したので、この結果に基づいて、多軸載荷・除荷、高速繰返し載荷、粗骨材の破壊、鉄筋による拘束などの条件にも適用可能な汎用的な機能をプログラムに付加し、1.で得られた実験結果とも比較を行った。 4. コンクリートの構成則の提案(谷川・森・畑中) 以上の研究結果を総括し、高速多軸繰返し載荷時のコンクリートの変形・破壊性状に与える影響要因を整理した上で、汎用的な構成則を提案した。
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[Publications] Hiraiwa,T.: "Fracture Simulation of Concrete by Visco-Elasto-Plastic Suspension Element Method" Proc.of Third International Conference on Fracture Mechanics of Concrete and Concrete Structures. Vol.II. 939-948 (1998)
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[Publications] 平岩 睦: "圧縮繰返し載荷時のコンクリートの変形挙動解析" 日本建築学会東海支部研究報告集. No.37. 29-32 (1999)
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[Publications] 川戸耕介: "単位粗骨材容積がコンクリートの圧縮破壊挙動に及ぼす影響に関する実験的・解析的研究" 日本建築学会東海支部研究報告集. No.37. 33-36 (1999)
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[Publications] 森本康介: "三次元有限要素法解析によるコンファインドコンクリートの拘束効果について" 日本建築学会東海支部研究報告集. No.37. 121-124 (1999)
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[Publications] 森本康介: "ブリーディング層を導入したコンクリート供試体の寸法効果に関する三次元有限要素法解析" 日本建築学会東海支部研究報告集. No.37. 125-128 (1999)