1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450241
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
柴田 修一 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00235574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 哲司 東京工業大学, 工学部, 助手 (90221647)
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Keywords | 球状光共振器 / 有機・無機ハイブリッド微小球 / レーザ色素 / ゾル-ゲル法 |
Research Abstract |
フェニルトリエトキシシラン(PTES)を原料として、シリコンオリゴマー(Si-O-Si)の骨格にフェニル基を導入した有機・無機ハイブリッド材料からなる微小球の作製を検討した。温度に対して脆弱な色素分子を導入するため、低温で合成できる「ゾル-ゲル法」を適用した。本作製方法では(1)原料であるPTESの加水分解・縮重合のプロセス、(2)重合の進んだPTESオリゴマー溶液をアンモニア水に滴下して微小球にするプロセスの2段階にわけることができる。サブミクロンから数十ミクロンまでの粒径の微小球がこの方法で同時に生成するが、光共振器に適する粒径は1〜10μmである。このため、まずプロセス(1)で低分子量と高分子量のオリゴマーを水/アルコール溶媒への溶解度の差を利用して分別し、高分子量のオリゴマーのみを用いて微小球を合成した。このため、サブミクロンの球は排除することができ、さらに添加したレーザ色素(ロ-ダミン6G)もマトリックスとの親和性からより高濃度で、かつモノマー状態で含有されることがわかった。一方、微小球を合成する際、一部の微小球の内部に空孔が生じる問題も判明したが、密度の異なる溶液中で遠心して分別する手法により、球の真比重(1.30)に近い微小球のみを選択することを可能にした。これにより均一で真球度が高い粒径1〜10μmの微小球の作製に成功した。これらの微小球を用いた光共振効果の基本的確認はすでに行っており、材料パラメータとの対応を検討する段階に到っている。
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[Publications] S.Shibata: "Dye-Doped Spherical Particles of Optical Cavity Structure" SPIE,Sol-Gel Optics IV. 3136. 68-76 (1997)
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[Publications] S.Shibata: "Formation of Water-Soluble Dye-Doped Silica Particles" J.Sol-Gel Sci.Tech.10. 263-268 (1997)