1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450247
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
北條 純一 九州大学, 工学部 (20038079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 路恵 九州大学, 工学部, 教務員
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Keywords | 窒化ケイ素 / 窒化ホウ素 / 窒化チタン / 複合粒子 / 相分離 / ナノコンポジット |
Research Abstract |
1. Si_3N_4-BN系非晶質複合微粒子の相変化と結晶化挙動 非晶質のSi_3N_4-BN複合微粒子(粒径:0.05〜0.1μm)の粉末成形体をN_2中、1200〜1600℃で焼成した。Y_2O_3(6wt%)-Al_2O_3(2wt%)系の焼結助剤を用いた。Si_3N_4単体の場合、1400℃でα-Si_3N_4が結晶化し、助剤添加試料ではさらに1600℃でβ-Si_3N_4に転移した。一方、Si_3N_4-BN系の場合、助剤無添加では1600℃でも非晶質であったが、助剤添加では1600℃でβ-Si_3N_4が結晶化した。IR分析の結果、温度上昇とともにSi_3N_4とBNが相分離し、焼結助剤は結晶化を促進することがわかった。さらに、XPS分析、TEM観察により相分離によりBNがSi_3N_4粒子表面に析出することを見出した。 2. Si_3N_4-TiN系非晶質複合微粒子の相変化と結晶化挙動 Si_3N_4-TiN複合微粒子は、非晶質のSi_3N_4の粒内に約10nmのTiN粒子が分散した構造であった。上記と同様の条件で焼成を行った。助剤無添加、助剤添加試料のいずれの場合もTiNがβ-Si_3N_4の生成を促進することを見出した。XPS分析により、助剤無添加では焼成によりTiNがSi_3N_4粒子表面に分離するが、助剤添加ではTiNがSi_3N_4に取り囲まれた構造が示唆された。 3. ナノコンポジットの機械的特性 Si_3N_4-BN複合微粒子のホットプレスによりナノコンポジットが生成し、微粒なBNの分散が耐熱衝撃性の向上に有効であることを示した。Si_3N_4-TiN系では破壊靭性が向上した。とくに、TiN微粒子がβ-Si_3N_4の柱状粒子の成長を促進し、靭性向上に有効であることを見出した。
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[Publications] Junichi Hojo: "Microstructure and Mechanical Properties of Sintered Bodies of Fine Powders in Si_3N_4-TiN System" J.Japan Soc.Powder and Powder Metallurgy. 45・1. 25-30 (1998)
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[Publications] Junichi Hojo: "Nanostructural Control of Ceramics by Using Ultrafine Composite Particles" Proc.The Third International Conference on Materials Engineering for Resources. 73-77 (1998)
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[Publications] 北條 純一: "複合微粒子によるナノ複合構造と機能制御" 粉体および粉末冶金. 45・12. 1151-1156 (1998)