1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
廣田 健 同志社大学, 工学部・機能分子工学科, 助教授 (30238414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 修 同志社大学, 工学部・機能分子工学科, 教授 (40097861)
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Keywords | センダスト / Ni-Zn-フェライト / Mn-Zn-フェライト / ガラス |
Research Abstract |
今年度は「コンポジット磁性材料の作製と評価」について二つのテーマについて検討した. 1つは,金属磁性材料のセンダスト(Fe-Si-Al合金)と酸化物磁性材料のNi-Zn-フェライトのコンポジット化である.センダストの高磁束密度とNi-Zn-フェライトの高電気抵抗を同時に兼ね備えた材料の作製を試みるものである.加熱処理時のフェライトとの反応を防ぐため,センダストの粒子表面に極めて薄くAl_2O_3薄膜を形成した後フェライト粉体と混合し,グリセリンとエタノールの混合溶液中に分散させ,湿式加圧成形することにより,組成が連続的に変化する成形体を作製した.現在,プラズマ放電燃結(本年度購入した設備)により緻密化を試みている. もう1つは,Mn-Zn-フェライトとガラスのコンポジット化である.微粒子共沈フェライト粉体を30分間,媒体撹拌ミルにて粉砕し,粒子に構造歪を誘起させることにより,燃結性を向上させた.さらにこの粉体に0.3モル%の低融点ガラス(3Li_2O_3・37B_2O_3・60SiO_2mol%)を添加し,900℃-12h-N_2中で燃結することにより,相対密度【thermodynamics】8%,透磁率【product】000,電気抵抗率470Ωmという特性を示す低温度燃結Mn-Zn-フェライトの作製に成功した.従来1250°〜1350℃の高温でのみ作製されてきたMn-Zn-フェライトが300°〜450℃低い900℃という低温度で作製できることにより,融点962℃の銀電極を用いた積層Lチップを一体燃結できることがわかった.これはNi-Zn-Cuフェライトを用いて作製された積層Lチップを高い磁気的特性を持つMn-Zn-フェライトに置き換えられる可能性を示したものである.この結果をJ.Am.Ceram.Soc.に投稿した.
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