1998 Fiscal Year Annual Research Report
燃焼合成の超高発熱・高速反応による急峻な物質生成過程の評価と特異無機生成物
Project/Area Number |
09450249
|
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
大柳 満之 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (30213888)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻上 哲也 龍谷大学, 理工学部, 助手 (80243179)
西原 弘訓 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (90107441)
小泉 光恵 龍谷大学, 理工学部, 名誉教授 (80029826)
|
Keywords | 燃焼合成 / セラミックス / 金属間化合物 / 複合材料 / 動的圧縮 / 非平衡 |
Research Abstract |
元素状固体間及び固体-気体間に誘発される反応の多くは、大きい熱量放出を伴うため、反応層が未反応層領域へと連鎖的に自己伝播する。本研究は、この反応の特徴である超高温に至る超高速な昇温過程とそれに続く超急冷過程を物理・化学的に解明し、新物質の合成や非熱平衡物質の緩和過程制御などを基本とする。特に燃焼合成の超高発熱・高速反応による急峻な非平衡プロセスである無機材料生成過程の特徴について的を絞り研究を展開する。 平成10年度はまず、原料元素間の超高温直接反応であることを利用し、単一構造中に複数の結合様式を均一に有する新化合物群(新規固溶体など)の合成を行った。通常単一構造を有する無機化合物の場合、複数の結合様式が共存する形は取りにくい。本研究では、固体-固体、固体-気体の固体燃焼反応を用いて、異なる結合様式を共存した形の新無機化合物を容易に合成することが出来ることを明らかにした。複数の異なる結合様式が、同一構造上で均一かつランダムに分散している場合、原子レベルでの微視的領域における局在化が起こっている場合に置いて、物性に与える影響を調べた。 次に非熱平衡物質の緩和過程制御プロセスの物理・化学である。具体的には、反応の特徴である急峻な非平衡性を利用して、熱非平衡物質を一瞬の間形成・維持できる超高温反応場で、低圧下瞬間焼結する場合のプロセスを物理・化学的に解明することである。非熱平衡物質としてダイヤモンドを対象に検討した。一般にこれら超砥粒は、比較的高い圧力下においても、助剤無添加の系では極めて焼結しにくい。また、これらの非酸化物を高温に長時間曝すと熱力学的に安定な黒鉛構造に相転移することもよく知られている。本研究では、さらにこの現象をもとに比較的低い圧力下で瞬間的に超高温を供与できる固体燃焼合成反応を行って、非熱平衡物質の高融点無機化合物との同時焼結過程について解明した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Ohyanagi: "Graded Material of Diamond Dispersed TiB_2-Si Composite by SHS/Dynamic Pseudo Isostatic Compuction" Functional Graded Materials 99. (in press).
-
[Publications] T.Tsujikami: "Design of Diamond Gradually-dispersed Material by FEM" Functional Graded Materials 99. (in press).
-
[Publications] M.Ohyanagi: "Synthesis of AIN-SiC Solid Solutions by Combustion Nitridation" Proceeding of the Symposium on Inuovatiove Processing and Synthesis of Ceramics,Glass,and Composites II,Ceramic Transactions. 94. 3-12 (1999)
-
[Publications] M.Ohyanagi: "Fabrication of TiC-based Composites by SHS/Dynamic Psoudo Isostatic Compaction" Rev.High Pressure Sci.Tech.7. 1066-69 (1998)
-
[Publications] H.Yoshida: "Field-Swept NMR Spectra of 11B in Pyrex Glass and 93Nb in NbN Perturbed by Quadrupole Interaction" Z.Naturforsch. 53a. 309-313 (1998)
-
[Publications] M.Ohyanagi: "Combustion Synthesis of Non-Oxide Solid Solution" J.Soc.Mat.Sci.,Japan. 47. 1197-98 (1998)