1998 Fiscal Year Annual Research Report
TiAl金属間化合物の機械的性質向上のためのラメラ配向制御法の確立
Project/Area Number |
09450259
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
福富 洋志 横浜国立大学, 工学部, 教授 (90142265)
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Keywords | ラメラ組織 / 配向制御 / 反応焼結 / 結晶集合組織 / 積層材料 |
Research Abstract |
本研究は、高比強度高温構造材料として注目されているTiAl金属間化合物の実用化を実現するための二相ラメラ組織の配向を制御する技術を確立することを目的としている。本年は、加工熱処理による配向制御法を前年に引き続いて検討すると共に、この系の状態図の特徴に注目し、先鋭な集合組織を有するチタニウム箔とアルミニウム箔の積層材の反応焼結によってチタニウムの集合組織を反映したα単相状態を実現した後に二相化するプロセスを新たに考案して実験的に検討した。 加工熱処理による配向制御の研究では、二相化の後に熱間加工を行うことによって、二相間の変形の拘束を利用したラメラの配向制御が可能であることを見出した。 反応焼結プロセスについては、予備接合、昇温中のアルミニウムの溶解を防ぐためのアルミニウムの化合物化処理、チタニウム基合金相のα→β変態を抑制するためのチタニウム内でのアルミニウムの富化処理、α単相化処理、二相化処理等の様々なステップで構成されるプロセスによって、配向が制御された二相の表記金属間化合物の創製が可能であることを認識した。しかし、現状では配向の制御の度合いは機械的性質を大きく向上させるには不十分であり、この方法の改良が必要であることも判明した。
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