1998 Fiscal Year Annual Research Report
CF_4/O_2混合ガスプラズマ排気系における各種金属および合金の腐食機構
Project/Area Number |
09450264
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 克久 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80005397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 昇 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80222503)
原 信義 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40111257)
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Keywords | プラズマエッチング / 反応性イオンエッチング / プラズマ下流域腐食 / 腐食速度 / 気相分析 |
Research Abstract |
1. 研究目的 反応ガスとしてCF_4などを用いるプラズマエッチングおよび反応性イオンエッチングは、今日のシリコンLSI製造プロセスに不可欠の要素技術になっている。その一方で,エッチング装置下流のルーツポンプが異常に腐食するなど,装置構成材料の腐食が問題となっている。本研究では,プラズマエッチングおよび反応性イオンエッチング装置排気系における金属材料の腐食挙動と腐食機構を明らかにすることを目的とする。 2. 研究成果 1. 腐食速度に及ぼす温度およびガス組成の影響 前年度の研究において573Kでエッチングが観察された試料(Ta,W,Ti,MO,およびCr)について、298〜723Kの範囲の各温度における腐食速度を測定した。その結果,腐食速度と温度との間にはアレニウスの関係が成り立ち,腐食速度の対数値は絶対温度の逆数に反比例することが分かった。次に、反応ガス中のO_2濃度を5〜50%の範囲内で変化させて腐食試験を行った結果,いずれの金属の場合にも、O_2濃度が15〜20%のときに腐食速度は最大になることが分かった。 2. プラズマ化学種および反応生成ガス種の分析 腐食試験装置を改造し,発光分光分析のための瞬間分光光度計と質量分析のための四重極子質量分析器を取付けた。この装置を用いて,反応ガス組成による気相化学種の種類と濃度の変化を分析した。その結果,プラズマ発生部とその下流域における主要な気相化学種はF,HF,O,CF_3,COF_2,CO_2などであり,このうち腐食反応に直接関与するものはF,HFおよびOであることが分かった。FおよびHF濃度はO_2濃度が18%のときに最大となり,腐食速度の変化と一致することが分かった。
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Research Products
(1 results)