1997 Fiscal Year Annual Research Report
キャプチャリングカセット法によるファージディスプレイライブラリーの速度論的選抜
Project/Area Number |
09450304
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福崎 英一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (40273594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片倉 哲雄 大阪大学, 工学部, 助手 (50263207)
四方 哲也 大阪大学, 工学部, 助手 (00222399)
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Keywords | キャプチャリングカセット / ファージディスプレイ / 触媒抗体 / エステラーゼ / アルカリフォスファターゼ |
Research Abstract |
(1)エステラーゼ活性を有する触媒抗体の取得を目的として、カルボキシアルキルフォスフォナ-ト系遷移状態アナログをハプテン抗原として、BALB/cマウスを免疫した。エステラーゼ活性を有する触媒抗体のクローン化を試みている。 (2)エステラーゼ活性を持つ蛋白質または抗体をファージディスプレイライブラリーからスクリーニングする系を確立する際に、ポジティブコントロールとしてエステラーゼをディスプレイしているファージが必要である。そこで、エステラーゼの一種である大腸菌のalkaline phosphataseをディスプレイするphagemid vectorを構築した。即ち、pUC119に、シグナル配列を含むphoA遺伝子、検出用のc-myc配列、M13ファージのg3のC末端側ドメインをこの順に挿入し、現在、活性の確認を行っている。 (3)ポリスチレンをマトリクスとして用い、エステル構造を基質部分として有するキャプチャリングカセットの設計及び合成を行った。スチレン・ビニル安息香酸共重合体の残存カルボキシル基をエステル化し基質部分とし、6炭素のメチレンスペーサー等を介し、先端に抗体固定用ジメチルアセタール基を有するカセットを合成した。基質部分のフレキシビリティーを考慮し、マトリクスと基質部分にポリエチレングリコール(PEG)スペーサーを導入したカセットも設計した。現在、単位マトリクス重量あたりの基質量の測定を行うとともに、上記(2)で作成したコントロールファージを用いて性能を確認する予定である。
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