1997 Fiscal Year Annual Research Report
走査型電気化学顕微鏡を用いる生体分子の極微細構造構築と局所機能探索
Project/Area Number |
09450311
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末永 智一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70173797)
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Keywords | 走査型電気化学顕微鏡 / SECM / パターンニング / HOラジカル / ジアフォラーゼ / 局所反応 / 微細構造 / 自己集合 |
Research Abstract |
本年度は,主に走査型電気化学顕微鏡(SECM)の探針上で発生させたHOラジカルを利用した酵素のパターンニングに関して検討した. SECMの探針(Ptマイクロ電極,半径,7.5μm)を自己集合的に単分子膜(SAM)を固定したガラス基板に近接させ,電気化学的にHOラジカルを発生させた.発生したHOラジカルは,探針近傍の基板表面のSAMを分解し,局所的にガラス面を露出させる.SAMの疎水性が高い場合には,この手法により基板上に親水/疎水パターンを作製することができた.得られた基板をジアフォラーゼ溶液に浸漬,洗浄後,SECM計測を行った.その結果,HOラジカル処理した親水部ではジアフォラーゼの触媒電流が小さく,ジアフォラーゼは疎水性表面に吸着しやすいことが明らかとなった. SAMが親水性の場合には,架橋剤を用いることにより,酵素パターンが作製できた.例えば,末端に-NH2を有するSAMで固定した基板では,グルタルアルデヒドを利用することによりジアフォラーゼのパターンを作製できた.また,末端官能基が-SHであるSAMを用いることにより,反応した部分に酵素を固定したポジパターンを作製できた.-SHはH202/H2SO4溶液中で-S03Hに変化することが知られている.従ってHOラジカルによる局所SAMの除去後,基板をアミノ化,更にジアフォラーゼと反応させることにより,HOラジカルが反応した部分のみに酵素が固定されたパターンを得ることができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Shiku: "Dual Immunoassay of Human Chorionic Gonadotropin and Human Placental Lactogen at a Microfabricated Substrate by Scanning Electrochemical Microscopy" J.Electroanal.Chem.438. 187-190 (1997)
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[Publications] 末永 智一: "走査型電気化学顕(SECM)による局所センシング" 化学センサ. 13. 8-13 (1997)
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[Publications] H.Shiku: "Microfabrication of Alkylsilanized Glass Substrate by Electrogenerated Hydroxyl Radical Using Scanning electrochemical Microscopy" Langmuir. 13. 3239-3244 (1997)
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[Publications] 末永 智一: "生体機能材料の局所センシング" 信学技報. 97. 17-21 (1997)
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[Publications] T.Yasukawa: "Permeation of Redox Species Through a Cell Membrane of a Single,Living Algal Protoplast Studied by Microamperometry" Biochim. Biophys. Acta. (印刷中).
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[Publications] 末永 智一: "マイクロ電極システムを用いた細胞操作とセンシング" 応用物理. (印刷中).