1997 Fiscal Year Annual Research Report
液相析出(LOD)法による酸化物薄膜の生成機構の解明
Project/Area Number |
09450325
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
出来 成人 神戸大学, 工学部, 教授 (10101065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水畑 穣 神戸大学, 工学部, 助手 (10283871)
梶並 昭彦 神戸大学, 工学部, 助手 (10169443)
|
Keywords | 液相析出法 / 金属酸化物薄膜 / 酸化チタン / ミクロトーム / 酸化ニオブ / 酸化タンタル |
Research Abstract |
液相析出法による薄膜合成法により、TiO_2/FeOOH/TiO_2等の酸化物積層薄膜の合成を試み、その合成条件の最適化とその得られた薄膜における反応機構に関する検討を行った。また、Zr系酸化物薄膜に調製法の確立に関する検討も行った。酸化物積層体であるTiO_2/FeOOH/TiO_2については明瞭な界面を持つ積層体が均一に形成されており、液相析出法による酸化物積層体の合成が可能であることが明らかとなった。ウルトラミクロトームにより切削された試料の透過型電子顕微鏡観察の結果、界面近傍における酸化物相において、結晶領域を示す格子像が明瞭に観察された。XPS測定による深さ方向の定量分析により、界面付近において両成分が存在しており、組成的傾斜を有していることが明らかとなった。また、酸化ニオブおよびタンタル酸化物薄膜の合成を試み、それらの薄膜形成条件に関する検討を行った。いずれの反応においても、Nb_2O_5, Ta_2O_5をフッ化水素酸アンモニウムに溶解させたものを反応溶液としたが、フッ素消費剤として添加したホウ酸溶液の濃度の制御により、それぞれの酸化物薄膜が得られることが明らかとなった。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 出来成人, 青井芳史: "液相析出(LPD)法による酸化物薄膜の合成" 科学と工業. 71・4. 122-126 (1997)
-
[Publications] Shigehito Deki, Yoshifumi Aoi, Yasuhiro Asaoka, Akihiko Kajinami, and Minoru Mizuhata: "Monitoring the growth of titanium oxide thin films by the liquid-phase deposition method with a quartz microbalance" Journal of Materials Chemistry. 7・5. 733-736 (1997)
-
[Publications] Shitgehito Deki, Yoshifumi Aoi, Junko Okibe, Hiroshi Yanagimoto, Akihiko Kajinami, Minoru Mizuhata: "Preparation and characterization of iron oxyhydroxide and iron oxide thin films by liquid-phase deposition" Journal of Materials Chemistry. 7・9. 1762-1772 (1997)
-
[Publications] S. Deki, Y,Aoi, and A. Kajinami: "A novel wet process for the preparation of vanadium dioxide thin film" Journal of Materials Science. 32・16. 4269-4273 (1997)
-
[Publications] 出来成人, 青井芳史: "液相析出法(LPD法:Liquid Phase Deposition)法による機能性薄膜材料の合成" 表面技術. 49・1. 30-34 (1998)
-
[Publications] Shigehito Deki and Yoshifumi Aoi: "Synthesis of metal oxide thin films by liquid-phase deposition method" Journal of Materials Science. 34・4(印刷中). (1998)