1997 Fiscal Year Annual Research Report
ゾル-ゲル法による制御された組織を持つ酸化物コーティング膜の作製
Project/Area Number |
09450328
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
南 努 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80081313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 厚範 大阪府立大学, 工学部, 助手 (70295723)
忠永 清治 大阪府立大学, 工学部, 助手 (90244657)
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Keywords | 原紙間力顕微鏡 / 微細組織 / 硬度 / 微粒子 / 電気泳動電着 / 厚膜 / 強誘電体薄膜 / 有機無機複合コーティング膜 |
Research Abstract |
1.ビニルトリエトキシシランのラジカル重合によって得られたポリビニルトリエトキシシラン-テトラエトキシシラン系から、ゾル-ゲル法によりポリイミド基板上に有機-無機複合コーティング膜を作製した。広い組成範囲でクラックのない柔軟性のある膜を作製することができ、そのコーティング膜の表面を原子間力顕微鏡を用いて観察組織の観察を行ったところ、非常に平滑性に優れた薄膜であることがわかった。また、この薄膜は鉛筆硬度が9H以上であることから、膜の平滑性が鉛筆硬度の増加に寄与していることがわかった。 2.シリカ微粒子を含むゾル溶液にカチオン性の高分子界面活性剤であるポリエチレンイミンを加えた溶液を用いてステンレス基板上への電気泳動電着を行ったところ、0.01mass%のポリエチレンイミンを添加した場合に最大電着量が得られた。この場合に、膜厚は約20μmとなり、熱処理を行ってもクラックのない厚膜が得られた。 3.酢酸イットリウム、酢酸マンガン、溶媒として2-エトキシエタノール、添加剤としてジエタノールアミンを用いてYMnO_3系強誘電体薄膜を作製したところ、約100〜500nmの膜厚を持つ均質な薄膜が得られることを見い出した。しかしこの表面は、数十nmのピンホールが多く存在し、電気的特性を十分評価できなかった。そこで、出発組成における、イットリウムとマンガンの比をわずかに変化させて薄膜を作製した場合、5〜10%イットリウムが過剰の組成において緻密で平滑な表面を持つ薄膜を得ることができ、良い誘電特性を示すことを見い出した。
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[Publications] K.Tadanaga: "Preparation of Organic-Inorganic Hybrid Coating Films from Vinyltriethoxysilane-Tetraethoxysilane by the Sol-Gel Method" J.Ceram.Soc.Jpn.105[7]. 555-558 (1997)
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[Publications] K.Hasegawa: "Preparation of Thick Silica Films by the Electrophoretic Sol-Gel Deposition Using a Cationic Polymer Surfactant" J.Ceram.Soc.Jpn.105[7]. 569-572 (1997)
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[Publications] K.Iwashita: "Water Permeation of SiO_2-CH_3SiO_<3/2> Thin Films Modified with Trimethylsilyl Groups on Nylon-6 Substrates" J.Sol-Gel Sci.Tech.10[3]. 301-307 (1997)
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[Publications] N.Fujimura: "YMnO_3 Thin Films Prepared from Solutions for Non Volatile Memory Devices" Jpn.J.Appl.Phys.36[12]. L1601-L1603 (1997)
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[Publications] A.Matsuda: "Optical Disk Substrate Febricated by the Sol-Gel Method" Key Engineering Materials. 150. 111-120 (1997)