1998 Fiscal Year Annual Research Report
新規液晶性ジアリールジアセチレンの選択的合成とそう応用に関する研究
Project/Area Number |
09450334
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
北村 二雄 九州大学, 工学部, 助教授 (00153122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 憲典 九州大学, 工学部, 助手 (40264080)
谷口 裕樹 九州大学, 工学部, 助手 (50217139)
藤原 祐三 九州大学, 工学部, 教授 (10029481)
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Keywords | ジアリールジアセチン / 液晶 / アルキニルヨードニウム塩 / L-4-ジアリフレ-1-フチン-3-イン / L1-ビス(アリールエチニル)エテン |
Research Abstract |
(1) ジアリールジアセチレン誘導体の選択的合成法の確立 長鎖アルキル基を持つアルキニルヨードニウム塩を合成し、置換アルキニル銅試剤との反応により、ジアリールジアセチレン誘導体を合成した。 (2) エンイン系液晶化合物の合成 新たに、新規な液晶コア部として利用できるエンイン系の液晶化合物の合成を行った。 長鎖アルキル基を持つスチリルブロミドをパラジウム触媒存在下アリールアセチレンとカップリングすることにより、1,4-ジアリール-1-ブテン-3-イン誘導体を合成した。このエンイン誘導体はスメクチック、ネマチック相を示す液晶化合物であることがわかった。さらに、対応するジアリールジアセチレン誘導体と比較すると、広い温度範囲で液晶相を示すことが判明した。特に、電子吸引性のシアノ基をもつ化合物においては、ジアセチレン誘導体では昇温時では全く液晶相を示さなかったが、エンイン誘導体は84.9℃から150.7℃までの広い温度範囲でスメクチックA相を示した。 さらに、パラジウム触媒存在下1,1-ジブロモエテン誘導体とアリールアセチレンのダブルカップリング反応により、1,1-ビス(アリールエチニル)エテン誘導体の合成に成功した。この化合物は、二重結合に二つのアセチレン基を有するもので、さらに電子的に豊富な電子状態を有するため、興味ある性質が期待できる。
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[Publications] 北村二雄: "Alkyal benzotriazoles by Direct Alkynylation of Benzotriazole Using ALKnyliodonium Salts" Tetrahedron Letters. 39巻. 3738-3790 (1998)
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[Publications] 北村二雄: "Synthesis of Liguid-Crystalline Enynes by Palladium-Catalyzed Cross-Coupling Reaction" Chemestry Letters. 1271-1274 (1998)