2000 Fiscal Year Annual Research Report
新規液晶性ジアリールジアセチレンの選択的合成とその応用に関する研究
Project/Area Number |
09450334
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
北村 二雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (00153122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 憲典 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40264080)
藤原 祐三 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10029481)
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Keywords | ジアリールジアセチレン / 液晶 / ジエチニルエテン / テトラエチニルエテン / 電荷移動錯体 |
Research Abstract |
今年度は、ジアリールアセチレン及びエンイン系化合物の延長として、さらにπ電子系が分子平面に広がった共役π電子系アセチレン化合物の合成を行った。1,1-ジエチニルエテン系及びテトラエチニルエテン系化合物のいずれも液晶性は示さないことがわかったが、トリニトロフルオレノンと電荷移動錯体を形成することが分かった。 (1)1,1-ジエチニルエテン誘導体の合成 パラジウム触媒存在下1,1-ジブロモエテン誘導体とアリールアセチレンのダブルカップリング反応により、1,1-ビス(アリールエチニル)エテン誘導体を合成した。これらの化合物は、二重結合にアセチレン基を二つ有するもので、さらに電子的に豊富な電子状態を有するため、電子欠乏分子のトリニトロフルオレノン(TNF)と電荷移動錯体を形成することが判明した。 (2)テトラエチニルエテン誘導体の合成 さらにπ電子系が平面に広がった構造を有するテトラエチニルエテン系化合物の合成を行った。同様にして合成したテトラキス(4-デシルオキシフェニエチニル)エテン誘導体は、トリニトロフルオレノンを安定な電荷移動錯体を形成することがわかった。さらに、1:2錯体を形成したテトラキス(フェニルエチニル)エテンの場合と比較すると、1:1錯体であることが判明した。
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Research Products
(1 results)