1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450356
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西 敏夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70134484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池原 飛之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90242015)
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Keywords | アクリルアシド / ゲル / ポリビニルメチルエーテル / 顕微FTIR / 浸入 / 相互浸入球晶 / 高分子ブレンド / 結晶 |
Research Abstract |
本研究では、アクリルアミドゲルを水中からポリビニルメチルエーテル(PVME)水溶液中に入れたときに,PVME分子鎖がゲルネットワーク中に浸入する証拠をフーリェ変換赤外分光法(FTIR)を用いて探索した。また、結晶性/結晶性ポリマーブレンドでポリ(ブチレンサクシネート)/ポリ(塩化ビニリデン-co-塩化ビニル)(PBSU/PVDCVC)ブレンドで、異種高分子の浸入する系を見出した。この系に関しても検討を行った。 1.前年度までと同様、アクリルアミドゲルの試料を毛細管中で作成し、FTIR用の試料を作成した。アクリルアミドゲル中にPVME鎖が浸入していく過程を測定するため、上記の試料に対して、PVME水溶液に浸した試料と浸していない試料についてFTIRの実験を継続した。その結果、PVME分子鎖のアクリルアミドゲル内への浸入の可能性を示唆する結果が得られた。 2.PBSU/PVDCVCブレンド系は溶融状態では相溶している。この系は通常とは異なり同時に両者の球晶形成が起こり、更に、一方の球晶が他方の球晶に侵入していく、「相互侵入球晶(Interpenetrated Spherulite)」という現象を示すことを発見した。 3.PBSU/PVDCVC系について、その相互侵入球晶の生成条件を検討した。また、顕微FTIRを用いて、実際にこの現象が起こっているかの検討も行いその証拠を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 西 敏夫: "ポリマーアロイの界面と表面"高分子. 48. 698-701 (1999)
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[Publications] 李庭昌,西 敏夫: "生分解性高分子ブレンド"材料と環境. 48. 330-337 (1999)
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[Publications] 西 敏夫: "多相系高分子のキャラクタリゼーションの最近の進歩"日本ゴム協会誌. 72. 535-542 (1999)