1999 Fiscal Year Annual Research Report
蛍石のヘテロ凝集現象を利用した新しい廃水処理法の開発
Project/Area Number |
09450385
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 祐行 九州大学, 工学研究科, 教授 (90037755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 弘 共栄化成工業株式会社, 取締役社長(研究担当)
加藤 英治 協和科学株式会社, 技術部長(研究担当)
古山 隆 九州大学, 工学研究科, 助手 (90284546)
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Keywords | 廃水処理 / 凝集現象 / 蛍石 / ゼータ電位 / 微粒子 |
Research Abstract |
通常、鉱山や工場の廃水を処理する場合は有機凝集剤や無機凝集剤が用いられる。しかし、前者は澱物の脱水生が悪く、後者は水質の点で使用が制限される。そこで本研究では両者の問題に対応するために、ゼータ電位の符号の違いによって起こるヘテロ凝集現象を利用した廃水処理の開発を行っている。 本年度は、蛍石浮選工場から排出された浮選尾鉱(鉱山)、合成化学工場から排出された凝沈排水(有機物)および活性汚泥水(微生物)の3種類を用いて、蛍石のヘテロ凝集現象を利用した排水処理法の可能性を調べた。まず、天然の蛍石粉末、合成蛍石粉末および合成蛍石懸濁液を排水に添加した場合の凝集沈降現象を調べ、添加する蛍石は微粒子が多くなるほど排水の固形物濃度を低くできることが分かった。次に、合成蛍石懸濁液を各排水に添加した場合の凝集沈降現象を調べた結果、どの排水においても凝集体が界面を形成しながら沈降することが分かった。また、浮選尾鉱の静置時間60分における上部液濃度が、合成蛍石懸濁液を添加しない場合の2,100mg/lに対して、120mg/lまで減少し、凝沈排水の場合は1,100mg/lに対して490mg/l、活性汚泥排水の場合は1,300mg/l対して550mg/lまで減少することも分かった。
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Research Products
(1 results)