1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450386
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大和田 秀二 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60169084)
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Keywords | 静電選別 / 表面改質 / 界面活性剤 / 電解質水溶液 |
Research Abstract |
本研究では,表面導電性の差を利用して分離を行う静電選別法の前処理として「界面活性剤処理による表面ぬれ性の調節」+「電解質水溶液噴霧による表面導電性の調節」の2段階処理を加え,これまでこの選別法において不可能であった絶縁性粒子同士の分離に新たな選択性を与えるとともに,わが国のような高湿度環境下でも適用可能な静電選別法の開発を目指している. 本年度は本法の基本となる現象を確認するため,試料として所定粒度に調整した絶縁性のソーダライムシリケートガラスと石英を使用し,それぞれ単独に実験に供した.界面活性剤水溶液中での攪拌--真空乾燥--アトマイザによる電解質水溶液噴霧の各操作を静電選別の前処理として施し,種々条件を変化させた場合の静電選別挙動から,界面活性剤および電解質水溶液吸着の効果について検討した.なお電解質水溶液の濃度は一定(海水塩濃度とほぼ同様)とした いずれの試料においても,界面活性剤濃度の増加とともに静電選別挙動はより絶縁的となり,界面活性剤吸着による疎水性皮膜の形成が電解質水溶液噴霧による導電性皮膜の形成を抑制していることが示唆された.また,界面活性剤濃度が高すぎると静電選別挙動は逆に導電的となり,界面活性剤の二分子吸着による固体表面の親水化が起こっていることも推測された.
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