1998 Fiscal Year Annual Research Report
ポジショナル クローニング法によるイネDL遺伝子の単離
Project/Area Number |
09460002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平野 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00192716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長戸 康郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10143413)
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Keywords | DL遺伝子 / ポジショナル クローニング / 花の発生 / 生殖器官 / 中肋 / BACクローン / イネ / 形態形成 |
Research Abstract |
イネのdl遺伝子座は,雌蕊と葉の中肋の形成を制御している.本研究はポジショナルクローニング法により,この遺伝子を単離することを目的としている. まず,この遺伝子座近傍のマーカーを探索し,最も近いマーカーを見いだした.このマーカーをプローブとして,BACライブラリーをスクリーニングし,5つのクローンを得た.さらに遺伝子歩行により,隣接するクローンを探索し,最終的に,約400kbをカバーするBACコンティグを作製した.dl座の変異体の中には,染色体の欠失が起こっていると考えられる系統が存在する.この系統を利用して,欠失した領域を特定した.この領域は約50kbに相当し,あるひとつのBAC内におさまることが判明した.目的のdl座はこの領域に含まれると考えられる.そこで,この領域をλDNAにサブクローンし,詳細なマップを作製した.現在,この領域一部を植物の形質転換用のベクターに組み込んだクローンを複数作製し,dl変異体に導入し,どの領域が変異を相補するかを検討している.これをさらに詳細に進めることにより,DL遺伝子を同定することを計画している. 以上のように,本研究は順調に進んでいる.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yamaguchi, T.: "Construction of the BAC conting encompassing the dl locus." Rice Genet.Newslett.15 (in press). (1998)
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[Publications] Kikuchi, K.: "Chromosomal location of the OsNAC gene." Rice Genet.Newslett.15 (in press). (1998)
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[Publications] Kikuchi, K.: "A rapid and easily-landling procedure for isolation of DNA from rice, Arabidopsis and tobacco." Plant Bio tech.15. 45-48 (1998)