1997 Fiscal Year Annual Research Report
酸性土壌適応植物のAl耐性およびAl集積機構の解析
Project/Area Number |
09460035
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大崎 満 北海道大学, 農学部, 助教授 (60168903)
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Keywords | Al感受性植物 / Al集積植物 / Al排除植物 / Al要求性 / 酸性土壌適応植物 / 耐酸性性植物 |
Research Abstract |
熱帯の酸性土壌に適応したAl耐性(要求性)植物を持ちいて、Alが無毒化される過程、もしくはAlが生育を促進する機構について以下のごとく解析した。 M.malabathricum、M.cajuputi、A.mangium、L.leucocephala、H.macrophylla、V.macrocarpon、I.barbatum、P.sachalinense、F.esculentum、およびO.sativaの生育とN、P、およびK吸収はAl処理によって促進され、特にそれはP吸収で顕著であった。一方、H.vulgare(Al感受性植物)ではAl処理によりそれらは減少した。多くの植物のCaおよびMg吸収はAl処理により阻害されたが、数種の低pH土壌に適応した植物は全く影響を受けなかった(CaとMg;M.cajuputi、H.macrophylla、V.macrocarpon、I.barbatum、およびS.guianensis、Mg;B.ruziziensisおよびP.sachalinense)。M.malabathricumでは、乾物、N、P、およびK集積はAlにより促進されたが、CaおよびMg含有率はAl処理により低下した。 M.malabathricumの生育は培地のCaおよびMg濃度が非常に低くても低下することはなかった(0.1mM Ca and 0.05mM Mg)。しかしながら、Caが完全に欠除した条件ではその生育は阻害された。CaとMgの含有率はAl施与によって多少低下し、これは若い葉と根で顕著であった。M.malabathricumの葉のAl含有率はCaあるいはMg施与にとって低下することは無かったが、Ca欠除条件でわずかに低下した。 低pH土壌に適応した植物はAl無添加処理では生育が悪かった。生育に対するpHの効果はAlの効果よりも小さく、Al添加による生育の促進はH^+毒性の軽減のみではなく、P吸収のような根の活性の上昇により引き起こされた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Osaki,M.et al.: "Nutritional characteristics in leaves of native plants grown in acid sulfate,peat,sandy podzol,and saline soils distributed in Peninsular Thailand." Plant Soil. (in press). (1998)
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[Publications] Watanabe,T.et al.: "Aluminum uptake,distribution,and chemical species in Melastoma malabathicum L." Plant soil. (in press). (1998)