1997 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク合成阻害抗生物質エナシロキシンの立体化学と生合性に関する研究
Project/Area Number |
09460054
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉山 長美 東北大学, 農学部, 助教授 (10125586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 敏彦 秋田工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00089799)
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Keywords | エナシロキシン / タンパク生合成阻害 / 抗生物質 / 絶対立体配置 / Frateuria sp.W-315 |
Research Abstract |
エナシロキシン類は、アカパンカビと共に培養したときにバクテリアFrateuria sp.W-315によって生産される抗生物質であり、グラム陽性および陰性のバクテリアの生育を抑制する。その平面構造は我々によって解明されたが、絶対立体配置については未解決であった。化学的な分解反応によって15位から23位を含む断片(5-chloro-6-(1'-E-propenyl)-2,4-dihydro-2-pyranone)を得て、グルコースから誘導した標品の両鏡像異性体とCDで比較した。上記の結果、および我々が以前解明したシクロヘキサン部分の立体化学を加味して(12',17',18',19',1,3',4')位の絶対立体配置をそれぞれ(12'S-,17'R-,18'S-,19'R-,1S-,3S-,4R-)体と決定した。残りの不斉炭素(13',14',15'位)に関する異性については、現在検討中である。
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[Publications] 竹内亮、杉山長美、中山修、折谷隆之、渡辺敏彦: "抗生物質Enacyloxinの立体化学についての研究" 日本農芸化学会誌. 71(3). 120-120 (1997)
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[Publications] 竹内嘉房、田中陽光、史清文、杉山長美、山田てい子、折谷隆之: "中国産山椒子(Uvaria purpurea)からの生理活性物質の検索" 日本農芸化学会誌. 71(3). 265-265 (1997)
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[Publications] 竹内亮、杉山長美、折谷隆之、渡辺敏彦: "Enacyloxinの立体化学に関する研究" 日本農芸化学会誌. 72(3). 359-359 (1997)