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1998 Fiscal Year Annual Research Report

八放サンゴレクチンの構造と共生における役割

Research Project

Project/Area Number 09460096
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

神谷 久男  北里大学, 水産学部, 教授 (80011964)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小池 一彦  北里大学, 水産学部, 助手 (30265722)
神保 充  北里大学, 水産学部, 助手 (10291650)
村本 光二  東北大学, 農学部, 教授 (90157800)
Keywords八放サンゴ / Sinnlaria lochmodes / レクチン / Symbiodinium / 石灰化 / 刺胞 / 無脊椎動物
Research Abstract

ウサギおよびウマ血球凝集活性を示す一種はSinularia lochmodesと同定された。また、S.lochmodesが刺激によって海中に共生藻類を含む組織を体外に放出することが観察された。そこで、S.lochmodesのレクチンを塩酸処理-Sepharose4Bを用いるアフィニティークロマトグラフィーとFPLCで単離して性状を調べた結果、主要成分SLLは分子量15600の単鎖のポリペプチドで構成されることがわかった。SLLは加熱に比較的安定なレクチンで、ウサギ血球に対する凝集活性の発現にはとくにカルシウムイオンを必要としない。しかし、ウマ血球ではカルシウムイオンの濃度を高まるにつれて凝集活性が上昇した。また、アミノ末端配列部分はArg-Leu-lle-His-Val-Ser-Arg-Cys-Glu-Met-Gly-と同定された。SLLは炭酸カルシウム結晶化阻害活性を41μ9/mlで阻害した。この結果はSLLが体内でのバイオミネラリゼーションへの関与を示唆している。
S.lochmodesの体外に放出された共生藻類を含む組織中にも、糖結合性や電気泳動上の挙動がよく似たレクチンが存在した。これらの共生藻は光学顕微鏡、電子顕微鏡下の形態観察ならびにsrDNAの塩基配列分析からSymbiodnium属のグループCに属す系群であることが確認された。
次に、抗SLLウサギ抗体による光顕下および電顕下での免疫組織学的検索を行ったところ、共生藻細胞壁外側、刺胞、リソソーム様器官に多数の金コロイド粒子の付着が認められた。また、間葉にも金コロイド粒子の付着が認められたが、その密度は他の組織の半分程度であった。
これらの結果はSLLが共生藻のharbouiringと石灰化という二つの機能を果たす多機能分子であることを示唆している。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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