1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09460108
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高橋 強 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80021707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
治多 伸介 愛媛大学, 農学部, 助教授 (60218659)
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Keywords | 水田からの排出負荷 / 自然浄化機能 / 循環灌漑 / 再利用 / 沈殿 / 農村地域 / 水質保全対策 |
Research Abstract |
1.自然浄化機能の定量評価 水路やため池等の自然浄化機能を活用した農村地域の水質保全対策を明らかにするために、滋賀県内の小中の湖干拓地における実態調査と室内実験を行った。 (1)室内実験の結果、沈澱池の滞留時間を長くとっても生物処理の効果は期待できず、沈澱作用だけであり、8〜24時間の滞留時間で十分であることが確かめられた。 (2)現地実態調査の結果得られた幹線排水路流出水の排出負荷量と排水量の関係はL-Q式として指数関数で表されることが確かめられた。 (3)L-Q式により推定された排出負荷量と室内実験の結果から、水質保全池整備後の地区内からの排出負荷量を推定したところ、灌漑期には全ての水質項目について5割程度、また非灌漑期にもCOD、T-Nについては2〜3割、T-Pについては6割の汚濁負荷が削減できることが見込まれた。 2.集落排水処理水の再利用 愛媛県伊予市大平地区で実態調査を行った結果、集落排水処理水を水田に再利用した場合、COD、T-N濃度に若干の上昇がみられたが、水稲の生育に影響を与えるものではなかった。NOx-Nについては、水田で濃度低下が見られたことも多く、水田の浄化機能が有効に発揮されていることがわかった。したがって集落排水処理水の農地への再利用は新しい水資源の確保手段として、また農地の自然浄化作用を活かした高度の水質浄化法として有用な手段であることが示された。
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