1997 Fiscal Year Annual Research Report
食品、環境に生息する動物由来食中毒菌の生態学的研究
Project/Area Number |
09460146
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
植村 興 大阪府立大学, 農学部, 教授 (40081591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 賢一 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30109508)
伊藤 喜久治 東京大学, 大学院, 助教授 (50100045)
杉井 俊二 大阪府立大学, 農学部, 教授 (70162865)
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Keywords | 病原性大腸菌 / カンピロバクター / ウェルシュ菌エンテロトキシン / 0157 / フローサイトメトリー |
Research Abstract |
1.特異マ-カの調整 (1)既知知見の確認・特異マ-カの選定ならびにマ-カ素材の調整: a.ウェルシュ菌、カンピロバクター、病原性大腸菌0157に対するポリクローナルウサギ抗体を作製した。これらは以後の実験の比較対照に用いた。 b.ウェルシュ菌エンテロトキシンおよび病原性大腸菌0157のOK抗原に対するモノクローナル抗体(MCA;前者は1種類、後者は5種類)を作製し、性状(MCAのサブクラスならびに抗体価)を分析し(前者1種類はIgM、後者はIgGが2種類、IgMが1種類)、両種のMCA(前者は1種類、後者は5種類中3種類)は十分な抗体価を有し、菌検出の特異マ-カになり得ることを確認した。 (2)特異マ-カの蛍光標識: それぞれのMCAを精製した後、蛍光標識試薬(FITC)で標識し、フローサイトメトリーに使用し得ることを確認した。 2.検査技術の開発 (1)フローサイトメトリー: 蛍光標識特異マ-カを用いて、0157およびウェルシュ菌をフローサイトメトリーで直接検出を試み、迅速かつ特異的に両者を検出し得ることを確認した。 (2)蛍光ELISA:自動化されたUVマイクロプレートリーダを用いてウェルシュ菌エンテロトキシ検出のための至適測定条件を得る予備実験を行ない、本システムが微量定量に有効であるとの示唆を得た。 以上の成果は、1997-8年にかけて日本獣医学会、日本食品衛生学会、世界食品衛生会議(オランダ)、日本獣医公衆衛生学会で口頭発表し、論文は投稿中(2編)に投稿準備中(1編)である。
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