1997 Fiscal Year Annual Research Report
高脂血症モデルマウスにおけるセレン欠乏/過剰による動脈硬化病変の促進/防御
Project/Area Number |
09470107
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小山 洋 東北大学, 医学部, 助教授 (30143192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 知保 東北大学, 医学部, 助手 (70220902)
佐藤 洋 東北大学, 医学部, 教授 (40125571)
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Keywords | セレン / 過酸化脂質 / 脂質代謝 / 動脈硬化 / GSHPx / PHGPx / セレノプロティン-P |
Research Abstract |
本研究は、生体内セレンの働きが、過酸化脂質の生成量や脂質代謝および動脈硬化性血管病変の進展度などにどのような影響を及ぼすのか、を実験的に探ろうとするものである。具体的には、高脂肪食によって高脂血症となるC57BL/6マウスを用いて、セレン欠乏による脂質代謝への影響、および、セレン欠乏マウスへの安定同位体セレン投与によるセレンの体内分布の解明およびGSHPx活性およびPHGPx活性への経時的変化、さらに、およびGSHPx活性およびPHGPx活性と脂質代謝との関連を明かにすることを目的とする。 セレンは、生体内においてグルタチオンペルオキシダーゼ(GSHPx)および過酸化リン脂質グルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)の活性中心として脂質の過酸化に対する防御機構として働いている。従来存在意義が不明であった血漿中セレノプロテイン-Pについても、PHGPx活性を有することが示めされつつある。 動脈硬化の進行は、血管内皮細胞に対する物理的化学的刺激、特に過酸化脂質による刺激と、それに対する血管内皮細胞、平滑筋細胞およびマクロファージによって生じる修復再生の結果、生じるものと考えられており、動脈硬化性病変の進展における過酸化脂質の占める役割は大きい。 初年度は、過酸化リン脂質等の測定方法および高脂血症マウスを作成するための実験餌について試行を行ってきた。現在、その結果について検討中である。
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Research Products
(2 results)