1998 Fiscal Year Annual Research Report
都市化に伴う生物学的環境変化のモニタリングと新興感染症の流行リスクに関する研究
Project/Area Number |
09470109
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高野 健人 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80126234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 信雄 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00142258)
岡村 登 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00111592)
渡辺 雅史 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90280974)
竹内 幸子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90251503)
中村 桂子 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (00211433)
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Keywords | 都市化 / 新興再興感染症 / 環境微生物 / 環境モニタリング / 環境健康指標 / 都市公共空間 / 都市河川 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)都市化に伴って変化する都市河川ならびに地下通路や交通機関などの都市公共空間における微生物環境の変化の様相をフィールド研究により明らかにし、(2)新興感染症の流行リスクに関与する諸条件を明らかにすることにある。また、(3)新たな都市環境に対応する都市住民のライフスタイルの特性を明らかにすることにより、(4)都市化に伴って変化した新たな都市自然環境にあって、人びとが自然と親しみながら生活するための諸条件を提示する。そして以上の結果をふまえて、(5)比類なき高度な都市化が進行する日本の都市型生活における安全と健康を確保するためのフレームワークを提起する。本年度は、(1)都市河川ならびに周辺の平水域(湖沼、河川上流部)の生物学的環境の測定とモニタリングデータの解析を行い、都市化に伴って変化する都市河川ならびに平水域における微生物環境の変化の様相を明らかにした。(2)地下街などの都市公共空間の生物学的環境の測定とモニタリングデータの解析を行った。(3)都市環境変化と微生物環境の変化の様相の関連性を、都市生態系の変化、環境微生物学、院内感染などのpathogenの棲息環境、都市化に伴うライフスタイルの変化の側面から検討した。(4)フィールド調査から得られたデータに基づいて、新興感染症の流行リスク評価モデルによる解析を行い、わが国の都市環境における、新興感染症の流行リスクに関与する諸条件を明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 高野 健人: "住民の健康と都市の条件" 都市問題. 89・2. 13-27 (1998)
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[Publications] 渡辺 雅史: "公共用水域における細菌の計測方法の検討" 日本公衆衛生雑誌. 44・10 特別付録. 1386 (1997)
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[Publications] 渡辺 雅史: "江戸川の流下にともなう水質変化-第4報" 日本衛生学雑誌. 53・1. 272 (1998)
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[Publications] Watanabe M.: "Urban development and its influence on bacterial flora in a river providing urban recreational space" 1st World Congress of Health and Urban Environment. 102 (1998)
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[Publications] 渡辺 雅史: "都市部公共地下通路における空気中細菌・真菌の特性" 日本公衆衛生雑誌. 45・10 特別付録. 734 (1998)
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[Publications] 渡辺 雅史: "都市部公共地下通路における空気中細菌・真菌の特性" 日本衛生学雑誌. 54・1(in press). (1999)
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[Publications] 渡辺 雅史: "都市河川の細菌群の特性" 日本衛生学雑誌. 54・1(in press). (1999)