1998 Fiscal Year Annual Research Report
職域集団内の健康状態の格差を規定する社会心理学的メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
09470113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
多田羅 浩三 大阪大学, 医学部, 教授 (20107022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 茂樹 大阪大学, 医学部, 助手 (00273673)
高鳥毛 敏雄 大阪大学, 医学部, 助手 (20206775)
新庄 文明 大阪大学, 医学部, 講師 (30154389)
中西 範幸 大阪大学, 医学部, 助教授 (90207829)
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Keywords | 職域集団 / 社会心理学的要因 / 追跡調査 |
Research Abstract |
平成9年度に、35歳以上のT市職員1,652人(男1,154人、女498人)を対象に実施した調査において、1,546人が健診を受診し(受診率93.6%)、1.378人が問診に回答した(回答率83.4%)。平成10年度に行った分析の結果を以下に示す。 問診の回答者を職種別にみると、事務員669人(48.5%)、技術員・教員305人(22.1%)、技能員254人(18.4%)、消防146人(10.6%)、不明4人(0.3%)であり、職位別にみると部長クラス53人(3.8%)、課長クラス206人(14.9%)、係長クラス486人(35.3%)、一般614人(44.6%)、不明19人(1.8%)であった。職種別に男の喫煙率をみると、事務員、技術員・教員では約40%であったが、技能員、消防では60%を超えていた。社会に対する仕事の貢献度をみると、「非常によく貢献している」が287人(21.5%)、「よく貢献している」が458人(3.4.3%)、「すこし貢献している」が511人(38.3%)、「貢献していない」が78人(5.8%)であった。職位別に仕事の貢献度をみると、職位が高い者ほど自己の仕事の貢献度を高く評価した者の割合力塙かった。主観的健康観を目的変数に、性、年齢、喫煙、趣味の有無、職種、職位、仕事の貢献度を説明変数とした重回帰分析を行うと、非喫煙者、趣味を有する者、職位の高い者、仕事の貢献度を高く評価する者において主観的な健康観が良いことが明らかとなった。 性・年齢群別に検査値をみると、BMIの平均値は女の50歳未満の群で22.0であったが、他の性、年齢群では23を超えていた。血清総コレステロールの平均値をみると、女の50歳以上では219.2mg/dlで正常範囲の上限の値を示した。血圧値と血糖値は、男女とも50歳以上で50歳未満より高い値を示し、同じ年齢群でみると男が女より高い値を示した。 本調査対象について、今後5年間の疾病の罹患、死亡に関する追跡調査を行う予定である。
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Research Products
(1 results)