1998 Fiscal Year Annual Research Report
小児期における末梢循環機能の加齢変化と血清性状およびライフスタイルの関連
Project/Area Number |
09470121
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Research Institution | Nursing College,Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
武田 眞太郎 和歌山県立医科大学看護短期大学部, 看護短期大学部, 教授 (70073690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 元子 和洋女子大学, 教授 (70049980)
後和 美朝 大阪国際女子大学, 人間科学部, 講師 (40248050)
森岡 郁晴 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (70264877)
宮下 和久 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50124889)
有田 幹雄 和歌山県立医科大学看護短期大学部, 教授 (40168018)
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Keywords | 小児期 / 末梢循環機能 / 加齢変化 / 血圧 / 加速度脈波 / 血清脂質 / 食品摂取量 / 運動量 |
Research Abstract |
小学生から高校生までの小児期の末梢循環動態の年齢変化を横断的ならびに半縦断的に追跡するとともに、対象者の血清脂質と照合し、高脂血症の疑いのある者のなかに軽症ではあるが加速度脈波に動脈硬化性変化の初期病態としての変化があることを明らかにすることを主目的として、4年間継続して、末梢循環動態と栄養摂取状況、運動量および生活状況を追跡調査することにした。本年度はその第2年度に相当する。 調査対象者は、地域特性の異なる兵庫県西宮市および千葉県八日市場市の小、中、高校生、ならびに、本年度新規に追加補強した兵庫県明石市の小、中学生および和歌山市の高校生で、本人および保護者の承諾のもとに、本年度の調査に協力の得られたのは、小学生83名、中学生222名、高校生90名の総計495名であった。このうち、昨年度からの継続は115名であった。 本年度の調査結果をみると、昨年同様ほとんどの対象者は、各検査項目で正常範囲にあったが、一部の対象者に、ごく初期の動脈硬化性の変化を疑わせる加速度脈波の波形がみられ、それらの対象者に血清脂質の高い者の多い傾向が見られた。また、体位変換に伴う脈拍と指尖血圧の変化から、中学生を中心に多くみられる起立性調節障害(OD)の発生の疑いのある者を鋭敏に捕捉できることが明らかになった。これらの結果が、4年間を通してどう推移するか、また正常範囲内の偏りであっても、検査結果相互の間にどの程度の相関がみられるかを明らかにするため、来年度以降もフォローアップし、時系列を追っての解析を行う予定である。
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[Publications] 蓬〓記久子: "中・高校生におけるAPGの年齢変化" 第26回加速度脈波・脈波研究会講演論文集. (印刷中). (1998)
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[Publications] 蓬〓記久子: "末梢循環動態と血清脂質との関連-高校生からの検討-" 学校保健研究. 40(Suppl.). 378-379 (1998)
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[Publications] 蓬〓記久子: "中学生における起立試験時の血圧変動について" 日本衛生学雑誌. 54・1. 328 (1999)
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[Publications] 宮井信行: "骨伝導音法による骨強度の評価について(第3報)若年者の年齢変化" 日本衛生学雑誌. 54・1. 399 (1999)