1998 Fiscal Year Annual Research Report
テロメラーゼをターゲットとした肺癌遺伝子治療の開発
Project/Area Number |
09470146
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山木戸 道郎 広島大学, 医学部, 教授 (50034103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 裕行 広島大学, 医学部附属病院, 助手 (80274075)
檜山 桂子 広島大学, 医学部, 助手 (60253069)
石岡 伸一 広島大学, 医学部, 講師 (10191868)
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Keywords | テロメラーゼ / 肺癌 / PNA / アンチセンス / アデノウイルスベクター / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
ヒト細胞が無限に増殖するためには、テロメラーゼが活性化する必要がある。テロメラーゼ活性は、生殖細胞、不死化した癌細胞とある種の幹細胞および末梢血リンパ球に存在し、ほとんどの正常体細胞には存在しない。われわれはテロメラーゼ活性が肺癌組織の80%以上で検出されることを見い出しており、肺癌細胞のテロメラーゼ活性を阻害することは、多くのヒト悪性腫瘍に有効でかつ正常体細胞に対して副作用の少ない抗癌戦略となることが期待される。 1. 癌細胞株におけるテロメラーゼ活性の抑制効果をみるため,テロメラーゼRNA部分(hTR)及びcatalytic domain(hTRT)に対する相補的配列をもつpeptide nucleic acids(PNA)を作製し、テロメラーゼ活性を持つ癌細胞株、HeLa,LoVo,A549,SW403,VMRC-LCDの細胞膜を処理した後に加え、培養した後テロメラーゼ活性を測定した。しかし,hTR及びhTRTのセンスあるいはアンチセンスPNA添加培養にてテロメラーゼ活性に変化はみられなかった。これはPNAが癌細胞に十分取り込まれなかったためと考えられ,移入効率の向上が今後の課題として残された。 2. サイトメガロウイルスのプロモーターによってhTRTの塩基配列に対するアンチセンスRNAを発現するアデノウイルスベクターを構築し、前述の癌細胞株に感染培養後、生細胞率、テロメラーゼ活性を測定した。LoVo,VMRC-LCDにおいては生細胞率の低下がみられたがテロメラーゼ活性はどの細胞株においても変化しなかった。これは組み換えアデノウイルスの構造上の問題によるものと考えられ,ベクター構造の改善が今後の課題として残された。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] Hiyama E: "Rapid detection of MYCN gene amplification and telomerase expression in neuroblastoma" Clin.Cancer Res.(in press).
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[Publications] Oshima M.: "Expression of C-C Chemokines in Bronchoalveolar Lavage Cells from Patients with Granulomatous Lung Diseases" (in press).
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[Publications] Ishioka S.: "A case of Group II nonspecific interstitial pneumonia developed during corticosteroid therapy after acute respiratory distress syndrome." Respirology. (in press).
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[Publications] 檜山桂子: "テロメラーゼの測定" Lab.Clin.Pract. (in press).
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[Publications] Ishioka S.: "A case of sarcoidosis with increased response of peripheral blood mononuclear cells to purified protein derivative antigen after depletion of CD8_+ T cells in vitro" Sarcoidosis Vasculitis and Diffuse Lung Diseases. 15・2. 194-195 (1998)
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[Publications] 檜山英三: "悪性腫瘍における「テロメア長」規定因子とその診断的意義." 日本臨床. 56・5. 1139-1145 (1998)
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[Publications] 檜山桂子: "ヒトの悪性腫瘍におけるテロメラーゼ." 炎症と免疫. 6・6. 53-58 (1998)
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[Publications] 檜山英三: "膵癌におけるテロメラーゼ." G.I.Research. 6・2. 137-143 (1998)
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[Publications] 檜山桂子: "肺癌とテロメア・テロメラーゼ" 分子呼吸器病学. 2・3. 233-235 (1998)
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[Publications] 檜山英三: "テロメア長と癌診断" 消化器科. 27・3. 245-254 (1998)
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[Publications] 檜山桂子: "テロメラーゼ研究の現状" 癌と化学療法. 25・8. 1105-1110 (1998)
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[Publications] 檜山桂子: "肺癌の腫瘍マーカーとしてのテロメラーゼ活性測定の意義" 日本臨床. 56・5. 1253-1257 (1998)
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[Publications] 檜山桂子: "テロメラーゼを標的とした抗癌戦略" Molecular Medicine. 35・11. 1374-1382 (1998)
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[Publications] 檜山桂子: "テロメア,テロメラーゼ" 日本医学館(in press),