1997 Fiscal Year Annual Research Report
ARDSモデルラットにおけるNO吸入による肺組織障害性の検討
Project/Area Number |
09470148
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
冨田 友幸 北里大学, 医学部, 教授 (40050439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今崎 貴生 北里大学, 医学部, 助手 (90265588)
三藤 久 北里大学, 医学部, 助手 (40260856)
小林 弘祐 北里大学, 医学部, 講師 (70153632)
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Keywords | nitric oxide / peroxynitrite / nitrotyrosine / lipopolysaccharide / BALF |
Research Abstract |
【目的】Nitric oxide(NO)吸入で、肺損傷が増悪するか改善するか、lipopolysaccharide(LPS)気管内投与ARDSモデルラットを用い、NOとsuperoxideが結合したperoxynitriteによる組織障害をnitrotyrosine(NTYR)を指標として検討した。 【対象と方法】7週齢雄性SDラットに、LPS(E.coli)を40μg/rat気管内投与し、ARDSモデルラットを作成した。室内気(LPS群)あるいは20ppmNO(LPS+NO群)で18時間飼育し、さらに各々を以下の3群に分け検討した。1)気管支肺胞洗浄液(BALF)中の総細胞数、白血球分画、2)肺組織中の全tyrosineに占めるNTYRの割合のHPLC法による定量測定、および3)肺組織のNT免疫組織染色。 【結果と考案】LPS群及びLPS+NO吸入群のBALF中の総細胞数の平均は各々36.7x10^6/ml、22.9x10^6/mlであり、肺組織中の全tyrosine中のNTYRは夫々は0.16%及び閾値以下であり、免疫組織染色では、LPS+NO群はLPS群に比べNT染色量の減少が認められた。以上よりNO吸入はperoxynitriteの発生を減少させていると考えた。 NO吸入による、これらの効果のメカニズムは次年度更に、iNOS inhibitor前投与等の実験を行い、解析する予定である。
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