1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470167
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
岩井 直温 国立循環器病センター研究所, 生化学, 室長 (30242978)
|
Keywords | 高血圧 / 遺伝子 |
Research Abstract |
本態性高血圧症のモデルとしてSpontaneously Hypertensive Ratが広く使われているが、このモデルの特徴として、高血圧発症前に腎血行動態の異常(GFRの低下・腎血管抵抗の増加)が知られている。掛け合わせ実験により、その原因遺伝子の染色体上での位置を同定し、その領域のcongenic strainの確立を行った。congenic strainの解析より、腎血行動態の異常は、血圧に影響を及ぼすが、その影響は従来より提唱されているほど大きなものではない事が確認された。同定された染色体上にはチトクローム系酵素の遺伝子が存在し、これらは、ヒトの本態性高血圧症の素因遺伝子の可能性もあり、今後解析予定である。 食塩感受性素因遺伝子の候補として、amiloride-sensitive sodium channelが挙げられる。SCNN1A,SCNN1B,SCNN1Gのエクソン、及びプロモーター領域を24人の高血圧患者を対象としシークエンスを行なった。SCNN1Aのプロモーター、エクソン6及びエクソン13にそれぞれ一つcommon polymorphismを見出した。SCNN1Bではプロモーターに一つ、SCNN1Gではプロモーター及びエクソン6にそれぞれ一つのcommon polymorphismを見出した。これらの意義を明らかにするべく、現在吹田市住民を対象とした疫学調査に於いて、遺伝解析に関するinformed consentを取得しつつDNAの収集を計っており、来年度にわたりassociation studyを行う予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] IWAI N. et. al.: "Chromosomal mapping of quantitative trait loci that ..."Circulation. 100. 1923-1929 (1999)
-
[Publications] Tamaki S. et. al.: "Variant of the factor VII gene and ischemic ..."Coronary Art. Dis.. 10. 601-606 (1999)
-
[Publications] IWAI N. et al.: "Human Prostacyclin synthase gene and hypertension"Circulation. 100. 2231-2236 (1999)